
1. パーペチュアルカレンダーの特徴
まずこの時計の特徴としてタバコブラウンの文字盤上の、
3時、6時、9時、12時にあるインダイヤルが挙げられる。
この4つの小さいダイヤルが時計を複雑に見せている。
これがかっこいい。
まず3時のインダイヤルから。
内側の7まであるのがパワーリザーブインジケーター。
7デイズという長いリザーブ時間を誇り、
7日間動き続けることが出来る。
その残りの稼働可能時間を知らせるのが内側の円。
そして外側にあるのが日付。
31日まで表記されているが2100年までは調整不要というパーペチュアルカレンダーが搭載されている。
そして6時位置のインダイヤル。
これは月を現す。
デイトとも連動しており、パーペチュアルカレンダー機構の一部。
その左には西暦を現す小窓が。
2100年になるまで閏年などを構わなくて大丈夫。
ただこれ一回止まらせたまま何か月も放っておくと日付合わせの設定がめんどくさくなる。
ということで7日間という長いリザーブ時間が付いている。
7日間も動かさなくても止まらないのでカレンダーなども止めてしまう可能性が低くなる。
パーペチュアルカレンダーにはこういったロングリザーブという機能が重要になってくる。
まあ僕ならずっと着けたい派なので3デイズくらいで十分だw
そして9時位置のインダイヤルは内側の円でスモールセコンドを、
外側ので曜日を現す。
これすごい複雑なムーブメントだと言わざるを得ない。
歯車がいくらあるんだ?
という感じ。
しかもうるう年も2100年まで計算しているという。。
そして最後は12時位置にあるムーンフェイズ。
これが大好きという人もいるのではないでしょうか?
僕はムーンフェイズの顔の表情の違いを他社のムーンフェイズと比べるのが好きなのですが、
IWCのムーンフェイズはシンプルなのが特徴的。
もう少しシュールな顔が入っていたりすると尚のこと良い。
こういう感じで動画だと美しさと複雑さがよくわかる。
2. ケース・リューズ
この時計の大きさは46mmと、
かなり大きなケースで、
これだけの複雑な機構が搭載されたムーブメントが大きくなるのは致し方ない。
これが40mmで実現していたらそれはすごすぎる。
ただパイロットウォッチなので大きいほうが視認性も良い。
大きいのはケースだけじゃなく、
リューズが大きいのもやはりパイロットウォッチならではの仕様。
手袋をしても操作しやすいようにリューズは大きく錘の形をしている。
リューズガードが無いのでこの辺は気を付けなければならない。
全体的にベゼルの薄いステンレスケースで、
大きな三角形のリューズが引っ付いた僕好みの全体像を持ったパイロットウォッチだ。
リューズ周りが特に好き。
3. サントーニ社製のストラップ
ストラップと呼ばれるレザーのベルトはサントーニ社製の綺麗なブラウンレザー。
白いステッチを入れたイタリアらしいデザイン。
文字盤のタバコブラウンともとても良く合う。
この配色は時計のモデルともなっている『アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ』へのオマージュだそうだ。
4. アントワーヌ・ド・サンテグジュペリとは?
アントワーヌ・ド・サンテグジュペリはフランスのパイロット兼作家という異色の職業を掛け持ちしていたドリーマー。
星の王子さまを描いたのは彼なのだ。
そんな夢のある物語を描いた作家へのオマージュとしてコラボしたのがIWCのパイロットウォッチ。
このモデルの売り上げの収益金の一部はアントワーヌ・ド・サンテグジュペリ・ユース財団に寄付されるそうだ。
因みに、サンテグジュペリとのコラボモデルはIWCには、他にもたくさん存在する。
5. スペック
46mmという大きなケースの内部には軟鉄製のインナーケースが存在する。
計器類や電波を発する機械が多い飛行機の中で磁力に対する影響を無くそうとした試み。
そう、耐磁性を高めるためにムーブメントを保護している。
急激な気圧の変化にも強いサファイアガラスも搭載し、
本格的なパイロットウォッチとしての装備を保持している。
軟鉄製インナーケースに収められているのは自社製ムーブメントのCal.52610。
パーペチュアルカレンダーやムーンフェイズなどの複雑機構を含んだコンプリケーションムーブメントだ。
防水性も60mもある。
パワーリザーブも最初に話した通り7日間という長さ。
これだけの機能やカッコよさがそろったパイロットウォッチはそうはなかなか存在しない。
ストラップの端から端まですべてが完璧に近い形で体現化されたパイロットウォッチに、
コンプリケーションムーブメントが載せられている。
とても美しいデザインを持つパイロットウォッチで、
本当に夢を与えてくれるような美しさ。
パーペチュアルカレンダーの設定が必要な2100年までずっと使っていたい1本だ。