
僕は今猛烈に感動している。
というのは大げさですが、
古民家と高級車というのはすごく相性がいいのだ。
僕はカーグラフィックの雑誌をよく読むわけですが、
ドイツやイタリアの高級サルーンが京都などの小路に路肩駐車している画像はミスマッチのように思えるかもしれないが、
妙に調和がとれている。
玄関を開けるとすぐに小道というような古い日本式のお茶屋さんのような家屋に、
モダンで現代的な曲線を持つ羊の仮面をかぶったような狼は非常につり合いが取れている。
腕時計も同じなんじゃないかなと思う。
例えばIWC。
このブランドは間違いなくこの上ないエレガンスさを持っていて、
例えるなら美しい高級イタリアセダン。
高級車も高級腕時計もこの辺は同類。
どちらも着飾るものという点では同じ。
何が言いたいかというと、
IWCの美しいラウンドフェイスはちょっと崩した感じのファッションや古着ファッションと妙にマッチするんじゃないかということ。
日本の古民家と高級4ドアセダンやクーペが合うならば、
古着にIWCがコーディネートできるのも不思議ではないという理論が成り立つw
そこでゆるい感じのファッションとコーディネートしたい僕が大好きなIWCの高級サルーン的腕時計を1本ご紹介する。
ポルトギーゼ レギュレーター IW544402
これは僕のお気に入りのポルトギーゼ。
レギュレーター機構で針が動く。
見てお分かりだと思いますが、
一応ちょっとだけ説明。
このレギュレーターというのは時針と分針がバラバラになっているタイプの腕時計のことで、
12時位置のインダイヤルの時針をみて、
中心から円周ギリギリまで延びる分針を読む。
この画像だと、
現在の時刻は
『9時00分42秒』
という感じ。
これがレギュレーター。
他に特筆すべきは、
手巻き式の腕時計だということ。
43.1mmの大振りなケースに、
自社製手巻きムーブメントのCal.98245を搭載する。
このムーブメントの良さはやはりIWCオリジナルのCal.98をベースとしたムーブメントを改良して作った、
これもまたオリジナル自社ムーブメントだということ。
手巻きの懐中時計がポルトギーゼの始まりで、
このモデルの歴史を考えた場合、
どこに魅力があるかというとムーブメントが完全自社製というフィロソフィーを汲んでいるという点。
デザインはもはや僕の大好物のIWCのレギュレーター。
次に決めてとなるのはやはりこの心臓部。
ブレゲひげゼンマイや長い緩急針、毎秒5振動のロービートテンプ、3/4輪列受、
などが搭載されたCal.98245搭載のレギュレーターは非常に愛おしい。
これがレギュレーター。
そう、色違いも存在する。
裏はこんな感じ。
シースルーバックになっていて、
緩急針と呼ばれる長い棒状のものが見える。
緩急針だけじゃない。
歯車の動き、
テンプの振動、
いろいろ裏側から覗ける。
これはポイントが高い。
この手巻きポルトギーゼ、
見た目で気に入れば断然おすすめ。
もちろん理由はさっき話したムーブメントの面で。
ポルトギーゼが作られた背景や歴史を考えると出来ればETAよりもオリジナルムーブメントの方が断然良い。
カラーバリエーションも数種類ある。
自社製ムーブメントという熱い心臓の鼓動を僕は聞いてみたい。