
IWCきってのイケメンにポルトギーゼというモデルがある。
僕はこれまで狭い目でしかIWCを見てなかった。
IWCにはいくつかラインナップが存在していて、
ドレスウォッチからレーシングウォッチ、
パイロットウォッチやダイバーズウォッチと、
岡の時計、
空の時計、
海の時計と、
陸海空を制している。
そして、
そのどれもが美しくまとめてあるのが特徴的で、
ドレスウォッチはそのまま美しく、
スポーツウォッチ(レーシングウォッチ、パイロットウォッチ、ダイバーズウォッチ)はIWCのテイストで、
他社のどれよりも、
より見た目に特化した綺麗な腕時計に仕上げている。
このポルトギーゼヨットクラブはその逆を行くモデルである。
というのはスポーツモデルをドレスウォッチっぽく、
もしくは美しくまとめることはあっても、
ドレスウォッチをスポーツらしくしているの珍しい。
このRef.IW390501とよばれるポルトギーゼはポルトギーゼ史上最もスポーティな1本で、
クロノグラフに特化したドレスウォッチということ。
つまり逆のアプローチをとったポルトギーゼなのだ。
赤いカウンター秒針がすでにクロノグラフに特化したことを物語っている。
ダイヤル外周の1/4秒単位で計測が出来る目盛が付いたフランジがレイルウェイと相まってスポーティさこの上ない。
もちろんポルトギーゼにしては。
12時位置には分積算と時積算が同軸上にあり、
経過時間を時計を読むように確認することが出来る。
この画像の12時位置の積算計を例に説明すると、
この積算計では、
『0時39分』を示しているので、
クロノグラフの経過時間は0時間と39分ということだ。
さらに赤いカウンター秒針を読むと14秒なので、
クロノグラフのスタートボタンを押してから、
『0時間39分14秒』
が経過していることになる。
最近のムーブメントは分積算と時積算が同軸上にあるものが増えてきて、
レイアウトなどの面でも経過時間を読む面でも進歩したと言える。
積算計がそれぞれ別軸上に存在するとそれだけ把握するのに時間がかかる。
より時間を計測するスポーツなどに使用する面でも実用性が向上している。
裏からで申し訳ないが、
極めつけはリューズの上下にあるリューズガードと呼ばれるプロテクター。
リューズをぶつける前にプッシャーをぶつけると思うので、
あまり意味を成しそうにないプロテクターだが、
これがよりスポーティな印象を与える。
一般的に時計は実用面が向上すればスポーティな時計に変化し、
ドレス性を失う。
これが時計の通例。
このポルトギーゼのヨットクラブも同じく、
文字盤のデザイン、
ケースの形状などでスポーツウォッチ色の強いドレスウォッチに仕上がっている。
裏から見ているついでにムーブメントについて少々。
43.5mmのケース裏から覗くムーブメントは、
IWCの自社製自動巻きクロノグラフムーブメントCal.89361を搭載している。
ペラトン巻き上げ機構で効率的に巻き上げられた最大稼働時間は68時間と、
3日に及ぶ長さ。
かなり実用的だ。
僕が持っていたポルトギーゼは44時間だった。
現代の機械時計はどんどんパワーリザーブが長くなっている。
数本を着せ替えしても安心な長さだ。
- ケース直径: 43.5mm
- ケース厚: 14.5mm
- ムーブメント自動巻き: Cal.89361
- パワーリザーブ: 68時間
- ケース素材: 18Kレッドゴールド
- 防水性: 60m
簡単なスペックはこんな感じ。
これまでの完全ドレスウォッチのポルトギーゼに比べるとかなり実用性の高い1本に進化している。
デザインで好き嫌いが分かれる可能性もあるがスポーツクロノグラフとしては最高にかっこいい。
image by www.jw-oomiya.co.jp
うーむ、オシャレだ。
18Kレッドゴールドというところにやはりそそられる。
これはスーツよりも砕けたファッションとコーディネートすれば本領を発揮するだろうと思われる。
僕はピーコじゃないがなんとなくそんな感じ。
とにかくスポーティなクロノグラフ、しかも18Kレッドゴールドをお探しなら、
この1本を候補に入れるのもありありのアリゲーターだ。
※ストラップはラバー素材でアリゲーターではないw