
ブルヘッドと呼ばれる不思議な時計をご存知ですか?
1969年は激動の年でした。
アポロ11号が月面着陸を成し遂げた年。
それを境にスピードマスターはムーンウォッチの称号を獲得し、
時計メーカーは世界初の自動巻きのクロノグラフを開発したし、
ムーンウォッチとなったスピードマスターを生んだオメガはブルヘッドと呼ばれる、
ケースを90度回転させた腕時計を生み出すし、
時計界にとって1969年はかなり大きくチェンジの起きた年となった。
これが初代ブルヘッド。
シーマスターブルヘッド呼ばれるモデルだ。
1969年に誕生したとは思えないデザイン。
ファンキーでレトロで、天才の仕業だ。
リューズやプッシャーなどの調整ボタンなどが左右じゃなくて、
上下についている。
なんてこったーーー!
ケースを90度、左に回転させて生み出した混乱を招く腕時計に仕上げられているw
当時搭載されていたムーブメントは手巻き式のCal.930というムーブメント。
90度旋回しているだけだから、機能自体は複雑ではないと思われる。
そして月日が流れること44年。
これが現代によみがえった復刻版。
忠実に再現したモデルではありませんが、
90度旋回したスタイルを継承した、れっきとした復刻版。
機能的に特筆すべき特徴というのはあまりありませんが、
この時計の特徴はオリジナルモデルを含めて、
ファンキーなところ。
新しいモデルも文字盤がカジノのルーレットっぽい。
これはインナータキメーターに24時間表記のデイ&ナイトのデザインが施されているため。
現代によみがえったファンキーモンキーな腕時計だ。
現代の復刻版は当時の手巻きムーブメントではなく、
コーアクシャルを載せたフレデリックピゲ製ムーブメントベースのキャリバーを心臓部に持つ。
クロノグラフもカム式ではなくコラムホイール。
高級志向な腕時計に進化している。
ここ最近オメガは価格だけでなく、
技術と中身をともに向上させて高級路線を狙っている。
このブルヘッドの復刻シリーズには3本ほどバリエーションが存在する。
その2本目となるのはこれ。
ペルラージュ模様とよばれる、
ゴルフボールの表面みたいな加工がしてある文字盤が特徴的な1本。
インナータキメーターには60分インデックスと呼ばれる、
通常の1~12までのインデックスとは違い、
5分おきに60までの数字が並んでいる。
赤いカウンター秒針がアクセントになったスポーティなモデル。
ダイバーズウォッチというよりレーシングクロノグラフに近いデザイン。
次は最後の3本目。
クル・ド・パリとよばれるパリの石畳をイメージしたという有名な模様がありますが、
それの凸じゃなく凹バージョンがこの文字盤。
このモデルは文字盤とインナータキメーターが同じ色になっていて、
インデックスも通常のタイプに戻っている。
これもレーシングウォッチっぽい。
総じて3本、ダイバーズウォッチには見えないw
もともとのオリジナルのデザインがファンキーで面白いデザインなので現代版もそういう感じ。
- ケース直径: 43mm
- ケース厚: mm
- ムーブメント: 自動巻きCal.3113
- パワーリザーブ: 52時間
- ケース素材: ステンレス
- 防水性: 150m
という感じで3本とも同じスペックを持っているわけですが、
それぞれ世界限定669本で販売されたモデル。
誕生したのが2013年なので、もう新品はないかもしれない。
とにかく最初は驚きを隠せないモデルで、
他とはほとんど被る可能性の低い腕時計だということが言える。
限定品というのもあるのですが、
そのスタイル故に非常に物珍しさもある。
変わった機械時計が欲しいという人にはおすすめです。
なんてたって3層構造のコーアクシャルがはいっているんですから。
メンテナンス性も抜群だ。