
近年、時計業界の発展が目覚ましい。
コンプリケーションなどの複雑機構を独自に開発して技術力を見せる企業が増えてきました。
これも自社製ムーブメントの流れにのった企業戦略なんでしょうかね。
車で言うとすごいスーパーカーを作ってブランドの広告とする感じです。
メルセデスベンツでいうとSLS、アウディで言うとR8、BMWでいうとi8、ポルシェで言うと、918スパイダーとかでしょうか。
レクサスでいうとLFA。
え?もういい?了解ですw
という感じで、普段使わないような技術がブランドの広告になるのですが、
時と場合によってはやはり開発費などでコストがかかりすぎてしまうこともあるみたいだ。
実用的な技術ではないとやっぱり少々ばくち的要素もある。
パネライはそんなことあんまりしません。
いや、カーボテックで潤滑油を使用しないムーブメントは開発費がかかっていると思われる。
オーバーホールって3年から5年と言われていますが、それって本当なのでしょうか? まあ目安ということなので、時計 …
このPAM00700と呼ばれる切りのいい数字のリファレンスを与えられたルミノールは50年間オーバーホールが不要なのだ。
こういう腕時計は実用性が高いのでこういう開発はありありです。
ただ価格もすごいのでもっと実用的な面を見てみましょうか。
というとパネライの凄いところ、他社より秀でている技術に、パワーリザーブがあります。
パネライの腕時計は基本的に3デイズが結構多い。
手巻きでも自動巻きでも3デイズを基本とし、8デイズ、10デイズと最大稼働時間が長い腕時計を得意とする。
これがパネライなんですが、
3デイズはパネライの中でもかなり多く、10デイズになるとかなり利便性は高まりますがバリエーションが少ない。
今日はそんな10デイズというモンスターパワーリザーブを載せたモデルにラジオミールとルミノールをあげてみようと思います。
じゃあまずルミノールから。
ルミノール 1950 10デイズ GMT 44mm PAM00270
44mmのGMTが付いた10デイズ。
10デイズのパワーリザーブのみならずGMTお付属させているところがパネライっぽい。
パネライはGMTが好きですからね。
他のブランドに比べてもかなりGMTモデルを作っています。
44mmのアッチャイオです。
ちなみに自動巻きのCal.P.2003は自社製。
パネライ ルミノール 1950 10Days GMT セラミック 44mm PAM00335
同じく自社製の自動巻きCal.P.2003を使用した、チェラミカ、つまりセラミック素材を使用した10デイズ。
上のモデルとスペックは同じなんですが素材がマットブラックで黒いのでまったく違った腕時計に見えます。
セラミック素材なので金属アレルギーにもお勧めできます。
ルミノール1950 10デイズ GMT ビバリーヒルズ 44mm PAM00406
これも基本は同じです。
ビバリーヒルズ限定で20本だけ販売された激レアなモデル。
20本なので本当に少ないんですが、まだクレイジーなほどの価格は付いていないようです。
人気との兼ね合いもあるんですが、仕様が他のモデルと同じなのもそこまで価格が上がらない理由かもしれません。
認知度もロレックスに比べ低いというのもそうかもしれません。
ロレックスなら20本限定とかならかなり高騰するでしょうね。
意外と安いのでびっくりしたモデルでした。
ちなみに裏蓋はこうなっています。
ルミノール 1950 10デイズ GMT アッチャイオ 44mm PAM00533
同じくCal.P.2003を使用したモデル。
最初のPAM00270との違いは、風防が少しフラットになり、ケースがポリッシュされた点だそうだ。
実物を比べてみないとなかなかわかりにくいです。
もちろんこっちのPAM00533の方が後発的。
ちなみに2014年の新作。
次はラジオミール。
ラジオミール 10デイズ GMT 47mm PAM00323
これは10デイズのラジオミール。
47mmとケースはすごく大きい。
上記のルミノールと同じような構図の文字盤デザインなんですが、
同じくCal.P.2003を使用しています。
ただこのモデルはそのムーブメントの派生であるCal.P.2003/6を使用していて、
その違いは6時位置のパワーリザーブにあります。
ルミノールではインジケーターがリニアだったの対し、このモデルでは円上になっています。
こっちの方がデザイン的には受け入れやすいんじゃないでしょうかね。
ラジオミール GMT 10デイズ 大阪20本 PAM00589
これはさっきのビバリーヒルズ限定で販売された20本限定と同じ感じのラジオミール。
こっちはルミノールじゃなくて、ラジオミールで、ビバリーヒルズじゃなくて大阪バージョンです。
裏蓋には大阪城がエングレービングされています。
大阪の人必見です。
フェラーリ スクデリア 10デイズ GMT FER00022
パネライとフェラーリのコラボモデルです。
外観はまさにラジオミール。
とはいっても少しだけ差別化が図られています。
ラグも微妙にちがうし、リューズの形状もラジオミール1940とも違います。
クッションケースは同じような感じですが。。。
フェラーリモデル専用に外枠が作られているのは良いですね。
コストがかかっている感じがします。
使用されているムーブメントはCal.P.2003/5。
同じくP.2003の派生モデル。
以上がパネライの10デイズモデルなんですが、
基本的にはムーブメントは1種類しか使用されていません。
GMTとデイトとパワーリザーブインジケーター付き。
3デイズなら種類が多いのですが、10デイズとなると、ムーブメント開発にやっぱりコストがかかるんでしょうか。
10デイズモデルは実用面ではかなり良いと思います。
特に機械時計をいくつも持っている人は毎日つけなくてもいいですからね。
ただこの10デイズの自動巻きだとどのくらいの使用で10日分リザーブできるのかが重要ですが。
手巻きならより便利なんじゃないでしょうか。