
IWCは美しいだけじゃないということは、
このブランドを知れば知るほど分かっていくことですが、
複雑機構、得に永久カレンダーの名手としても名高い同ブランドで、
ダヴィンチに搭載されたクルト・クラウス氏の永久カレンダーはやっぱりすごい。
その他の記事でも書いているんですが、
1989年代の永久カレンダーのモジュールはたったの83個で作られていた。
このモデルは当時の丸型ダヴィンチと似ても似つかないが、
正真正銘のダヴィンチ。
毎年IWCはシリーズのどれかを全面的にリニューアルしていて、
ダヴィンチの場合ケースの形状が丸型とトノー型で交互にフルモデルチェンジしている。
2017年からは丸型。
ということはこのモデルはそれ以前のということになる。
永久カレンダーが入っているダヴィンチだ。
これはIWCの永久カレンダーモジュールを開発した、
クルト・クラウス氏に敬意を込めて誕生したモデル、
『ダヴィンチ・パーペチュアルカレンダー・クルトクラウス』
だ。
まず、
12時位置にあるインダイヤルは、ご存知ムーンフェイズ。外周は30分積算計。
3時位置にあるのはポインターデイト。日付けのこと。
6時位置にあるのは月表示と12時間積算計。
9時位置にあるのはスモールセコンドと外周の曜日表示。
ものすごく複雑そうなムーブメントが使われていそうだが、
実際に複雑だ。
これをすべてリューズの操作で調整出来るムーブメントなのだから本当にすごい。
この機構を開発したクルト・クラウスさんへのオマージュ作品として誕生したのがこのダヴィンチ。
リニューアルしているので当時の丸型ダヴィンチっぽくはないが、
形状が変わろうとダヴィンチでオマージュ作品を出すことにやっぱり意味がある。
image by www.jw-oomiya.co.jp
6時のインダイヤル左側には西暦表示、
右側にはクルト・クラウス氏のサイン。
- ケースサイズ: 51mm x 43.1mm
- ケース厚: mm
- ムーブメント: 自動巻きCal.79261
- パワーリザーブ: 44時間
- ケース素材: ステンレス
- 防水性: 30m
スペックはこんな感じ。
ケースサイズは良い。
僕好みの大きさ。
残念なのが、パワーリザーブ。
44時間しかない。
確実に年に何度か止めてしまうだろう。
週末金曜日の午後6時に外して、
月曜日の朝8時に着用するまでの62時間は動いてもらいたい。
なぜならこのモデルは永久カレンダーを搭載しているので、
止まって放置していると、
(まあ、何ヵ月も放置することはないと思うが、)
同じ日付でも月と曜日がずれたりする。
ただ、クルト・クラウス氏の永久カレンダーはリューズ一つで全カレンダーを早送りできるので、
1月くらい放置していても戻すのに手間はそんなにかからない。
デメリットと言えばこのくらい。
これ以上望めないかっこいいデザインでもある。
玄人思考のトノーはやっぱり素敵。
年齢を重ねた方が似合うのがトノー。
上品すぎる。
裏蓋はクルト・クラウス氏の顔が彫られている。
特別エディションのIWCは裏蓋に何か彫られるのが通例。
image by www.jw-oomiya.co.jp
最近はトノーのほうがスーツに似合うんじゃないかと思ってきている。
丸型よりも例えばインヂュニアの8角形ウォッチなどなど、
通常のスーツスタイルにはそちらのほうが合わせやすいと思う。
まあこれは主観的な意見なので個人差がありますが、
客観的に言えるのはクルト・クラウス氏はすごいということ。
世界限定2000本の限定モデルでもある。