
青という素材が注目されています。
高貴な色として人々を魅了してきた青と紫。
宝石の一種であるラピスラズリから青を抽出し、貴重な貝を原料としていた紫はゴールドよりも高価なものだったと言います。
世界の国旗の色で紫が使用されていないのはそういった理由からだそうです。
青は使用されていますが、そんな青が最近腕時計に頻繁に使用されるようになったのが加工技術の発達があったからだと言います。
色を安定させることが難しい青を綺麗に鮮やかに一定の色合いで表現できるようになった現代の技術が青い文字盤を次々に可能にしています。
同じ青でも待った違った風合いを醸し出すことが出来るますが、IWCの青は夜明け前の空を映し出しているような色をしています。
2018年はIWCにとって重要な年で、創業150周年を迎える同社は新たなモデルをたくさん発表しましたが、テーマとなったのはラッカー仕上げの白と青のダイヤルのモデル。
2018年の新作のほとんどがこれまであったラインナップに新たなラッカーダイヤルモデルを追加したという感じで、これがまたいい味を出しているわけです。
ポートフィノ ハンドワインド 8デイズ ムーンフェイズ “150 イヤーズ” ブルー Ref.IW516405
IWC ポルトギーゼ クロノグラフ “150 イヤーズ” ブルー Ref.IW371601
というわけで、2018年に発表された新作はほとんどがすでに存在していたモデルに新しいタイプの文字盤を加えたような感じだったんですが、1本目のムーンフェイズモデルは新たに製作され、2本目のポルトギーゼは自社製のムーブメントで生み出されました。
そして今回のテーマとなっている青がやはり美しいわけです。
そのなかでとりわけIWCらしいというか、綺麗にまとめられているなと思った新作2本がこれらで、価格帯やデザイン、ステータスとのバランスが非常に良いんですね。
パイロットウォッチも得意とするIWCは空をテーマとした腕時計がとても良く似合う。
1本目の月は空にあるし、文字盤自体が夜明けの空を連想させてくれます。
雄大な夜空を想起させる綺麗なダークブルーなラッカーダイヤルは眺めているだけでとてもロマンチックな気分になります。
フランスのパイロット、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの星の王子様をテーマにしたパイロットウォッチもあるくらいですから、空はIWCにとってとても大きな意味を持つわけです。
各社青い文字盤の腕時計を発表し始めていますが、各々で違った解釈が出来るように感じます。
パネライの青やユリスナルダンの青は海を連想させるし、オーデマピゲの青もどこか他とは違います。
IWCの元CEOジョージカーン氏が去ったIWCですが、これからどんな腕時計展開がされていくのか楽しみだ。