
年次カレンダーは4種類あるカレンダー機構の中で僕が一番おすすめする一つ。
もちろん出来れば永久カレンダーを搭載したモデルに越したことはないが、
スイスの時計メーカーで永久カレンダーが付いていたら高級車が買える値段になってしまう。
通常のカレンダー機能も年に5回ほど日付合わせをしないといけない。
曜日付きだとずれてめんどくさい。
後の2つはセミパーペチュアルとアニュアルカレンダー(年次カレンダー)で、
セミパーペチュアルは4年に1度、閏年の3月のみ日付を変更する仕組みで、
アニュアルカレンダーとパーペチュアルカレンダーの間に位置するニッチな複雑機構なのだ。
セミパーペチュアルは意外と知られていないが僕はこれもおすすめする。
価格次第では。
で、一番バランスが良いのがやっぱり年次カレンダー。
これはコスパが最高に高いオメガのアニュアルカレンダー搭載のデヴィル。
コーアクシャルは初めて搭載されたのもデヴィルで、
いろんな機構が搭載されたデヴィルが存在する。
アニュアルカレンダーを搭載しているのに50万円を切る価格帯というのは正直よくわからない。
なぜそこまで安いのか。
おそらくオメガの知名度から言っても薄利多売がブランドの戦略。
2007年にコーアクシャルを量産化させたのもその意向からなのではと推測する。
搭載されたCal.8600はクロノメーター認定を受けた精度は保証付きのムーブメント。
コーアクシャル機構を搭載したメンテナンスフリーなムーブメントでもある。
もちろん全くオーバーホールしなくてよい物ではなく、これまでの5年に一度はしましょうという指標から、
10年に一度でいいですよという感じなったということ。
それにしても維持費は半分ということに。
オメガの時計にはローマ数字が良く似合う。
コンステレーションもそうですが、
デザインとローマ数字が喧嘩しない。
もともと、『街角』という意味をもつデヴィル。
街での日常的な使用を考え作られた腕時計で、
普段使い用の時計として生み出された腕時計ですが、
このモデルは普段使いにしてはちょっとクラシカルなデザイン。
それがドレスウォッチ好きな人には良いのでしょうが。
ただドレスウォッチとして少々派手さはないので、
そこが普段使用に良いのかもしれない。
年次カレンダーが付いて50万円を切る価格帯というのも、
気軽に使えるという意味がやはり入っている。
そういう点がオメガの時計の素晴らしいところで、
値段以上の中身が付いている。
精度はクロノメーター認定を受け、
モデルによってはさらにマスタークロノメーターの認定も受けている。
耐磁性は他社の耐磁ウォッチの15倍の耐磁力を普通のモデルでも備えているし、
それを安価で提供するという良心的なブランド。
スピードマスターの耐久テストを知ったらあの設定価格も低すぎるのではと思ってしまう。
- ケース直径: 41mm
- ケース厚: 14mm
- ムーブメント: 自動巻きCal.8601
- パワーリザーブ: 55時間
- ケース素材:
- 防水性: 100m
スペックはこんな感じ。
41mmというちょうどいい大きさ。
ローマ数字はやっぱり大人の時計。
渋さがある。
黒い文字盤も相まって気品もある。
利便性でいうと年次カレンダーという複雑機構が搭載されているので、
日付の調整は年に一度だけ。
ありがたい機構。
それでいて50万円を下回る価格。
本当に普段使いにぴったりなドレスウォッチ。