
1957年のスピードマスターはベゼルがむき出しのモデルで、
復刻やレプリカのモデルを除くと、
主には初代のみがこういうステンレスベゼル仕様になっている。
2代目からは現代のスピードマスタープロフェッショナルのような黒いベゼルに変更され、
めでたく宇宙に行った最初のスピードマスターの仕様という感じでデザインに定着していった。
これが1962年に初めて宇宙に行ったオメガのスピードマスター。
2世代目にあたるスピードマスターで、
デザイン的に初代のモデルに比べスタイリッシュという言葉が似合う感じでモディファイされている。
これは当時としてはかなり人気があったに違いない。
それ以降はこの黒ベゼルはスピードマスターのベーシックデザインとして定着し、
今日もスピードマスタープロフェッショナルは伝統を継承するモデルとして受け継がれている。
今日はそんな2代目のスピードマスターの復刻版について。
同じ黒ベゼルでもちょっとだけ細部が違うのにお気づきでしょうか。
スピードマスターの良いところは基本的なデザインが60年変わってないところ。
初代、2代目ではちょっとしたマイナーチェンジがあったりして、
スピードマスターにしては大きな違い。
2代目の違いといえばやはり針の形状。
復刻版もベースとなっている2代目スピマスの針の形状を受け継いでいるので、
そちらを見てもいいんですが、
現代のペンシルハンズと比べるとかなりシャープな印象になっている。
剣のような形。
これがかっちょいい。
初期設定ではこのモデルはレザーストラップしかないので、
ブレスレットファンにはちょっとしたマイナス点になる可能性もあるんですが、
なかなか現代のスピマスと違うのは、
リューズガードがないのと、リューズ自体の形状が違うところ。
これはスピマスプロフェッショナル。
復刻版は2代目のスピードマスター2998を割と忠実に再現したモデルだ。
- ケース直径: 39.7mm
- ケース厚: mm
- ムーブメント: 手巻きCal.1861
- パワーリザーブ: 48時間
- ケース素材: ステンレス
- 防水性: 50m
ムーブメントは当時の手巻きムーブメントCal.321の流れを汲むCal.1861を搭載していて、
スピードマスタープロフェッショナルのように当時の仕様も再現している。
ただし風防はサファイアクリスタルになっている。
この『ムーンウォッチ ファースト オメガ イン スペース』は1962年に宇宙へと飛んだ、
シグマ7に搭乗していた飛行士がつけていたスピードマスターからインスパイアされたモデルで、
50周年を記念して2012年に誕生したモデル。
特に限定生産というわけではなく、
通常のラインナップに並んでいる。
このモデルの最大の特徴は、
やはり針の形状で、
スピードマスターの初代モデルも同様ですが、
現代の安定したデザインになる前は、
ブロードアローや今回のようなシャープなソードハンズのような形状で試行錯誤されていた。
シャープな針が時計自体をより高級に見せてくれるという特徴があるので、
今回のスピードマスターもスポーツウォッチである通常のスピマスよりも、
多少クラシカル見えたりする。
リューズガードがないのもそう見える原因でもあるかなと。
スポーティさが減って、ドレス系風味の増した2世代目の復刻版が、
標準でレザーストラップが装着されているのもそういう理由からかもしれない。
ハイブリッド的な1本に仕上がっていると思う。