
近年オメガに見る技術の発展は目覚ましい。
ケース素材にセラミックを多用するオメガですが、
これまで幾度となく試みたケースのセラミック化への挑戦が実を結び、
無数にあった時計デザインのアイディアなどがあふれ出てきた感じだ。
セラミック素材自体が黒く、
PVDで加工された時計とは違う、素材本来の色や質感を求めて、
試行錯誤してきたオメガのセラミックウォッチ。
今回は、
セラミック素材であり、金属としての特徴を持たないセラミック(厳密に言えば金属素材なのですが)で、
600メートルの防水性に成功したという、
ナイアードロックシステムを採用したシーマスターについて少々。
ディープブラックと呼ばれる真っ黒な腕時計。
通常のプラネットオーシャンと同様600メートルの防水性と、
ヘリウムガス排出バルブを備えた時計。
セラミック素材で作ったところが今回のモデルの違うところ。
コーアクシャルを搭載したムーブメントの重みをセラミックの軽さでカバーできるというメリットがあったりする。
もちろん一番はその硬さ。
傷がつきにくいのが嬉しい。
今日のメインとなるのは、
『ナイアードロック』
と呼ばれるオメガが特許を取得したねじ込みシステム。
裏蓋の模様やデザインが元の場所の定位置で固定できるというシステム。
裏蓋を見た時に蓋のデザインのずれがなく、まっすぐ固定できる。
几帳面な人にはすごくうれしい機能だ。
しかしこれはただのデザイン性のものではなく、
金属的なコアを持たない素材で、
600mの防水性能を実現した高い密閉度がこの特許のすごいところ。
これはCal.8906と呼ばれるコーアクシャル搭載の優秀なムーブメント。
MRIに匹敵する磁力でも影響を受けないムーブメントで、
実生活で磁力の影響を受けて遅れが生じたりするようなことはまずないと思われるムーブメントだ。
このCal.8906のすごいところは精度。
METAS(スイス連邦計量認定局)の厳しいテストに合格した数少ない腕時計だということ。
『マスタークロノメーター』
という認定だ。
『クロノメーター』
という認定はCOSCにより、
ムーブメントのみをテストするのに対し、
マスタークロノメーターはムーブメントを収めたケーシング後にするテストに合格した時計に与えられる認定。
それに合格した時計だということ。
その磁力の影響を受けにくく、
さらに価値ある時計にするため、
このモデルには18Kホワイトゴールドの針が使用されている。
しかもブロードアローなので体積が大きい。
なので、ゴールドの使用量が多い。
そう、ゴールドは磁力の影響を受けにくい。
- ケース直径: 45.5mm
- ケース厚: mm
- ムーブメント: 自動巻きCal.8906
- パワーリザーブ: 60時間
- ケース素材: セラミック
- 防水性: 600m
スペックはこんな感じ。
数値で現れるスペック以外に特筆すべきことが多いモデルで、
機能面で言えば、
GMTも備えている。
はっきり言って悪いところが見つからない腕時計。
細部にゴールドが使用され、
特許技術も搭載している。
これまでのようにあまり安くはないですが、
価格がやっと技術に追いついたかなと言う感じ。
これまでオメガの時計は安すぎたと思う。