
2017年は時計界にとって割と大きな年になりました。
バーゼルなどで発表された腕時計が各社高評価のモデルが多く、
各ブランド互いに良い影響を与えながら競争しているという感じでした。
豊作だったと声がよく聞かれた2017年の新作、マイナーチェンジ。
パネライも2017年には結構多くのモデルにマイナーチェンジを加えている。
例えばルミノールのGMTモデル。
定番モデルの一つであるGMTを搭載したルミノール。
1997年にヴァンドーム入りしたパネライ。 クオーツショック以来、単独で経営を続ける時計メーカーが激減し、 時 …
ルミノールGMTのマイナーチェンジによる変更点はこちらをご覧あれ。
さて、今日僕がお伝えしたいのは、ルミノール マリーナ 1950 PAM00312の変更点。
2009年に登場したルミノールマリーナ1950 PAM00312。
72時間というパワーリザーブを搭載し、ルミノール マリーナ 1950のベース的な1本であった同モデルは、
新型後継種PAM01312の登場で生産を終了したわけです。
マイナーチェンジの範囲内とは言えないほどの変更があったPAM00312のどの辺が変わったのか見ていきましょう。
PAM00312 旧型
これがPAM00312、とりあえずここでは旧型と呼びます。
シルバー色目立つ、綺麗でシンプルな3針+デイト。
かなり人気の高いルミノールマリーナの基幹的な1本。
PAM01312 新型
こっちは新型、PAM01312。
違いは一目瞭然。
インデックスやハンズにベージュの夜光塗料を塗っている。
このおかげでヴィンテージ感が感じられるデザイン。
スモールセコンドにもパネライブルーと呼ばれる青が使用され、
旧型と比べ、全く違った雰囲気を放つ腕時計となった。
この変更点には賛否両論、意見が分かれそうだ。
同じ流れを汲んだモデルだというのは、リファレンスの番号を見ればわかるのですが、
(新型、後継型、マイナーチェンジ型には旧型のリファレンスに1000が足される。)
全く別の時計として見たほうがよさそうです。
ちなみに僕は旧型の方がシンプルで好きだ。
Cal.P9000 旧型
さて、今度はムーブメントの変更点。
Cal.P9000と呼ばれる悲願の自社製ムーブメントを載せたモデル。
2005年くらいから徐々に自社製を載せているパネライ。
72時間、3デイズという長いリザーブ時間を装備した自動巻きムーブメントの9000系の一つ。
シングルのテンプ受け、厚さ8mmというキャリバーだ。
ここが新型に載せられるCal.P9010での変更点となる。
Cal.P9010 新型
Cal.P9010と呼ばれる、同じく自社製の自動巻きムーブメント。
テンプ受けが両サイドから固定された、安定感のあるつくりになっている。
耐久性や精度が増す。
あとは、ムーブメント自体が薄型になったことでしょうか?
8mmから6mmへと25パーセントも厚さがカットされている。
横から見るとこんなにも厚みが違う。
これまでのパネライのごつさが好きだった人には薄型化したパネライは魅力が25パーセントカットかもしれませんが、
将来的には厚みのあるパネライからはヴィンテージ感を感じられるようになるんじゃないでしょうか。
しかしこの新型の薄型パネライ、72時間というリザーブ時間は健在。
基本スペックも両者同じ。
44mmのケース径、72時間のリザーブ時間、300m防水。
ベースとなるスペックはかなり実用的。
見た目の面でもかなり大きな変更を加えられた新型。
新しいのにヴィンテージ感が旧型よりも強く感じられる面白いことになっている。
僕は断然、旧型の方が好きですが、
PAM00312は生産を終了しているので新品が良ければ急いだほうが良いかもしれません。
PAM00312 旧型
PAM01312 新型