
パネライのルミノールには本当にたくさんの種類があって、
見ただけではどれがどれだかプロやマニア、パネリストじゃないとリファレンスまでは言い当てられない。
でも中には特徴がありすぎて、
『これだな』なんてのも存在します。
あと47mmのパネライは腕につけた時の重厚感や見た感じのインパクトがすごく大きい。
これはその47mmのモデル。
インパクトのある大きさと文字盤が特徴的な1本。
PAM00203と言えばこのモデル。
アンジェリスというマニアが好むマニアウォッチをマニマニと作るブランドで、
同社のムーブメントCal.SF240と呼ばれる名機が搭載され、
世界限定たった150本しか作られなかった伝説なモデルなのだ。
最大の特徴はムーブメントですが、デザインの特徴は3時位置のロゴデザイン。
『 8 GIORNI BREVETTATO 』
これがデザインされたモデルが他にもある。
これはPAM00590と呼ばれる割と新しめのルミノール。
44mmのケースで、伝説のPAM00203と同じデザインが施されたかっこいい1本。
ということは8デイズ。
ムーブメントはPAM00203とは違い、自動巻きのCal.P5000が使用されている。
しかも自社製。
なかなか見ごたえのあるルミノールマリーナだ。
カーフスキンやインデックスの組み合わせからもヴィンテージ感が漂っている。
当初このモデルは2014年に北米のみの限定生産でした。
世界限定1000本という希少なモデルで、現行モデルにもかかわらず、定価を上回る価格で取引されていました。
パネライはもともとロレックスと似たところがあって、
同社が生み出す時計には一定の人気があり、
供給以上に需要が高まるということも良くありました。
今では落ち着いたパネライ熱もいつ再燃するかもわからない。
現在薄型化されているパネライの腕時計も自社製キャリバーが入っていて、時計としての価値は高まっていますが、
過去に生み出した分厚いパネライ本来の腕時計は汎用ムーブメントの改良版ムーブメントを載せているとはいえ、
数が少なくなれば現行モデルの人気と連動して価値が上がっていく可能性があります。
数が少なかったPAM00590もプレミア価格がついて売買されていたんですが、
その人気からか、日本でも2000本限定で販売されることに。
これはもはや限定という数字ではないのと、
アメリカで限定だから購入したという人はがっかりしたに違いない。
日本での販売が開始されてからもPAM00590の価格はどんどん下がり始め、
最高で100万円くらいで売買されていたモデルですが、
現在では最安で60万円くらいで新品が買えるまで落ちています。
平均すると70万円くらいでしょうか。
とはいってもだいたいの水準まで戻りました。
定価が¥745,200だから、普通といえば普通の価格。
ただ、残念なのは、PAM00590自身。
レアピースとしての価値が下がり、結果として3000本も生産されたのですから、
希少性は薄いです。
まあそういう投資目的にパネライを見る必要はない。
この時計自身すごくかっこいいし、
実用性が必要以上に高い。
8デイズというリザーブは必要以上に長い。
いまだに2日と持たない時計がある中で、3デイズが標準になってきているパネライ。
防水性も新型では100mや30mとどんどん減らされてきている中で300mというのは高いスペックだ。
球数が多いとは言っても高級時計の中の1本で中古でも50万円以上する価値のある腕時計。
これから数が減って緩やかに上昇相場になるにしても、
過剰供給されない限り二束三文になることは無い。
50万円台の中古を買うのもおすすめだし、少し足して新品を愛でるもよし。
そのほかのパネライ同様、買って損はないモデルだと思う。