
パネライの腕時計にはラインナップが2種類しかないのに、
これだけたくさんのファンの心を鷲掴みにしているのはすごい。
普通はその他の時計メーカーも車メーカーもあらゆ角度からユーザーを取り込もうと、
いろんなカテゴリの腕時計を作るんですが、パネライはそうじゃない。
ラジオミールとルミノールの2種類のみでうまいことやっている。
基本的なデザインはリューズガードの有無を除くと、クッションケースと呼ばれるケースの形は両者に共通するもので、
ぱっと見やっぱり似ていますからね。
でもサブマーシブルという派生モデルはずいぶんと違う。
こういう形状をしている。
これはルミノールから派生したモデルで、ルミノールに回転ベゼルが搭載されたごつい腕時計だ。
特徴は何と言っても幅の広いベゼル。
この広い幅のベゼルのおかげで、文字盤が小さく見えるのですが、
それでもこの1本は47mmというデカさ。
究極のデカウォッチと言えそうだ。
このモデルはカーボテックと呼ばれる軽い素材が使用されている。
通常はもちろんステンレスなのですが、
今日は黒いサブマーシブルに焦点を当てようと思う。
サブマーシブルって一般的にはパネライファンじゃなければ知られていない存在で、
素材がステンレスやチタン以外のサブマーシブルはさらに珍しい。
今日は黒いかっこいい、男のサブマーシブルに注目したい。
ということで上のカーボテックのサブマーシブル。
カーボテックはカーボンファイバーと有機ポリマーの合成素材で時計にはかなり有効的な素材。
この木目になっているケースが特徴なのです。
本当に気を切った後のような模様。
切り口によって模様が全然違うので、1本1本見た目が違う。
天然素材ではないのにそういう現象が起こるのもなんとなく面白い。
Cal.P.9000という自社製の自動巻きムーブメントを採用しているこのモデル。
ご存知、P.9000といえば72時間のパワーリザーブ。
ルミノールもラジオミールも手巻きモデルが現在でも結構あるんですが、
基本的にサブマーシブルには自動巻きしかない。基本的には。
サブマーシブルの誕生がエジプト海軍に依頼されて作られたというルーツがあるんですが、
潜水中の作業での手巻きというのは結構厄介だと思う。
とは言ってもラジオミールやルミノールに手巻きモデルがあるのも変な話なんですがね。。
イタリア海軍に時計を卸していましたから。
とにかくルミノールとは全く見た目の違うルミノールサブマーシブル。
リューズガードは共通なんですが、このモデルは新たなラインナップとした方がいいんじゃないかなと。
ラジオミール、ルミノール、サブマーシブル。こういう感じ。
それでは2本目。
ルミノール サブマーシブル 1950 オートマティック セラミカ PAM00508という正式な名称を持つ2本目の黒いサブマーシブル。
この黒さは名前のとおり、セラミックだからだ。
同じく黒い素材なんですが、触った感触が全然違う。
あと、こっちの方が少し重い。
セラミック素材も軽いんですが、カーボテックの軽さにはかなわない。
ただこっちの方は数に限りがあるので少しだけ高い。
標準装備でレザーストラップが装着されていますが、
付属品として、交換用のラバーストラップと道具が付いてくる。
これは結構ポイントが高い。
これら2本だったら、どっちがいいか。。
まあ軽くて新素材が良いならカーボテックモデルでしょうか。
セラミカモデルはやっぱりセラミックの独特の質感が良い。
ラバーストラップが付いてくるのも結構考えちゃう要素になりそうです。
あと文字盤が両者で微妙に違う。
カーボテックの方には青い差し色が使用してある。
これが新素材には結構しっくりくる。
僕だったらセラミックバージョンが良いかなと思う。
ステンレス素材には無い表情と無骨感がなかなか良い。