
パネライはイタリアが生んだ時計メーカーです。
そのオリジナルの歴史は1860年からと実は古い。
それゆえにパネライにはイタリアンのDNAが宿っています。
1997年に半分スイスのモノになってからは高級路線を辿りつつもイタリアの遺伝子を失わず突っ走ってきました。
半分スイスというのは現在のリシュモングループの一角を担っているという意味なんですが、
それでもパネライはイタリアの腕時計だと言わんばかりに存在感を誇示してきました。
最近になってデカ厚のみを作ってきたパネライが実用性を兼ねてか薄型のシリーズも登場させ始めました。
これまでの分厚いモデルは少々薄くなりつつあるのも近年のパネライの特徴です。
そんなパネライは独自のスタイルで独自の価値観を表現してきたんですが、
今回はそんなパネライらしくない1本を紹介しようと思いますw
なんだその言い方はwという感じなんですが、本当にパネライらしくないんです。
これまでパネライは貴金属品とは無縁の、時計としての価値のある時計を生み出してきたんですが、
インデックスにダイヤモンドを埋め込んだモデルを登場させたのは実は2002年のこと。
世界限定100本でルミノールベースでPAM00130を販売しました。
ルミノールベース インデックスD PAM00130
これなんですけど、
全く持ってパネライっぽくはない。
なんとなくリダンした文字盤のようにも見えるのですが、正真正銘本物の正式なパネライの作品です。
夜光塗料じゃないので文字盤はサンドイッチじゃないでしょうが、
インデックスに貼り付けられたダイヤモンドがなかなか味がある。
そう、味があるという表現がぴったりなんじゃないでしょうか。
と、ここでルミノール44mmについて少々おさらい。
ルミノールは、
1993年、パネライがヴァンドーム入りする4年も前に、それまで一般には腕時計販売していなかったことから一転、
一般向けに腕時計販売を始めた当時に生み出したのがルミノール44mm。
そのモデルはルミノールベース(2針)とルミノールマリーナ(3針)の2種類で、
基本デザインを作り上げ、そこから派生モデルを登場させていったわけです。
1998年は正式にパネライがスイス企業の傘下に入ってから腕時計販売を始めた年で、
その年からどんどんとバリエーションが増えていきました。
機械時計の人気もそのころからどんどん上向きになっていき、各社あらゆる差別化を図ってはデザインや機械のすごさで競争していました。
ちょうどその頃には現在では一般的なシースルーバックと呼ばれるムーブメントを覗ける裏蓋が人気になっており、
パネライも2001年ごろからは手巻き式のルミノールをシースルー化しはじめ、スイス企業の傘下になってからは、
パネライはどんどんと力をつけていきました。
ちょうどそのさなかに登場したのがダイヤモンドインデックスのPAM00130で、誕生が2002年であるにもかかわらず、
なぜか裏蓋はシースルーじゃないんですね。
この辺の仕様はどいう感じになっていたのかは定かではありませんが、
ムーブメントはしっかり手巻きキャリバーOP Iを使用しています。
パネライ伝統の手巻き2針ムーブメントです。
こんな感じ。
ちなみに防水性は30m。
あんまりぬらさないほうが良いです。
基本機械時計は防水性が100mあろうとぬらさないほうが絶対良い。
着用して風呂に入ったりシャワーしたりなんてのはもってのアザーですw
ダイヤモンドが使用されているので水場は避けたい1本。
ダイヤモンドの粒がインデックスに使用されているのもあるんですが、世界限定たった100本という希少性から、
価格は200万円を超えています。
うーむ、すごい。