
パネライの時計が売れるのはやはりその存在感が好まれるからだと思います。
腕の幅いっぱいに広がるその独特のクッションの形をしたケースがパネライが求められる理由だと思うんですが、
実はパネライは最近になって時計が薄型化しています。
時計の大きさ自体、つまりケースの直径はそのまま44mmをベースとするものが多いんですが、ムーブメントなどの薄型化で、
かなりのモデルが薄くなっている。
薄型化はしているのですが、小型化はまだしていない模様。
デザインについては、パネライのムーブメントは最近のモデルではより複雑で、より高機能で小型なモノになっているので、デザインの幅が広がってきています。
自社でムーブメントを生み出すので、カスタマイズもデザイン自体もしやすくオシャレなパネライが増えてきています。
そういった意味で現在のパネライは昔のパネライと違い、代わりつつあるブランド体制を惜しむ声もあります。
薄型化を嘆く声もあるんですが、実は昔からパネライには小型の腕時計も存在していました。
40mmというパネライにしては極めて小さいモデル。
同じ厚みでもこれだけ小さければ腕にも割となじみやすいんじゃないでしょうか?
張り付く感じはフラットなモデルに比べれば少ないでしょうが、装着感はやっぱり40mm程度の大きさだと悪くない。
今日はそんなひと昔前の40mmのパネライの話。
なぜかラインナップの中心になはならないこのサイズ。
実はかなり需要が高いんじゃないかなと思います。
40mmのルミノールは過去の作品であるのでマニア受けするのと、薄型化した現代のパネライが好きな人には、
40mmという小さなルミノールは結構面白い存在だと思います。
デカウォッチのブランドで小型のモデルを探すというのもなかなか乙なもんじゃないでしょうか?
ということで40mmのルミノールを何本か挙げてみたいと思います。
ルミノール マリーナ PAM00048
見てお分かりのようにシンプルなルミノール。
デイト機能とスモールセコンドのみが付いた簡素なモデル。
ルミノール1950ではないので、デイトに拡大鏡が使用されるが、それがヴィンテージ感を出しているので、
古いモデルのパネライが好きな人には1950より断然おすすめです。
使用しているムーブメントはCal.OP III。
クロノグラフモジュールを除去した軽量な3針ムーブメントです。
ルミノール マリーナ PAM00049
同じくOP IIIの人気モデル。
白文字盤で40mmという大きさなので、男性らしさが薄まった、どちらかといえば女性におすすめしたいモデルの1本。
パネライのホワイトダイヤル独特の文字盤の質感は病みつきになりそうだ。
敢えて高級感を外した質感は逆にツウ好みの時計に見えるのもパネライの特徴。
実際パネライを使用する人は腕時計の玄人というイメージ。
40mmならではの、味わいのある1本だと思う。
実物はやっぱりいいですよ。
ルミノール マリーナ PAM00050
ブレスレットタイプのルミノールマリーナです。
40mmのルミノールでは、パネライには珍しいブレスレットタイプのモデルがちらほらあります。
ゼニスとのコラボモデルとかで良く見られたのがこの40mmとブレスレットタイプの組み合わせ。
大きすぎるルミノールにはブレスレットは重いし、しょうしょうごつい。
ルミノール マリーナ PAM00051
これも同じくルミノールマリーナのホワイトダイヤルのブレスレットタイプ。
ブレスレットタイプの白文字盤はパネライの中では極めて珍しい。
通常の時計ブランドではこういうのは一般的なデザインなんですが、ことパネライに限ってはちょっとした違和感のあるモデル。
もちろん悪い意味ではありません。
いい意味でもパネライらしくないモデルで、ピュアな白と40mmというサイズが軽やかな腕時計を演出しています。
文字盤が白いだけでこんなに印象が違うんですね。
ルミノール GMT PAM00159
元祖GMTと言えるような懐かしいデザインのルミノール。
現代のGMTを搭載したルミノールとは出している雰囲気が全然違う、セミアンティークっぽい感じの1本。
昔のパネライそのもの雰囲気を残しているモデルで、40mmという小ぶりなサイズがまた結構可愛らしい。
丸みがあるパネライなので小さくまとめられたこのルミノールGMTは見れば見るほど味がある。
ルミノール パワーリザーブ PAM00241
クル・ド・パリの文字盤が施されたパワーリザーブインジケーター付きの1本です。
パワーリザーブインジケーターが付いているんですが、稼働時間は最大42時間と短い。
それゆえにインジケーターで残りの稼働時間を確認できるのは便利。
パネライが初期に作ったデザインそのもの。
デザインがなんとも懐かしい40mmのルミノールだ。
ルミノール GMT PAM00244
もう一本GMTモデル。
日付付きの2タイムゾーンが計測できるモデルで、
PAM00159と少々デザインが違うが基本スペックは同じモデル。
主に針の太さやデザインなどで区別が出来る1本で、好みが分かれそうなGMT。
どちらも懐かしい雰囲気は当時のパネライを思い出させる。
ルミノール マリーナ PAM01048
PAM00048の後継種として2017年に登場した作品。
40mmという大きさはもはやマイナーチェンジやモデルチェンジの域でしか登場しないのでしょうか?
当時のデザインやムーブメントをそのまま使用したPAM00048と区別がつかないモデルw
おそらくこれからPAM00049やPAM00050、PAM00051の後継機も出るんじゃないかなと思っています。
2017年はマイナーチェンジの多い年でしたが、2018年のジュネーブサロンではどんな新作やマイナーチェンジが見られるか楽しみだ。
いずれにしても、他社では普通サイズの40mmがパネライではスモールサイズになります。
40mmはちょっと前までは男性の腕時計のサイズでしたが、
現在では42mmですらデカウォッチとして女性の愛用者もどんどん増えています。
40mmはパネライで言うと男女兼用サイズで、女性及び、ハードコア向けな男性に適したサイズなんじゃないでしょうか。
現代ではあまり見られない40mmのルミノール。
アンティーク具合も楽しめるし、是非40mmもおすすめしたい。