
さて、世の中電波を発するものばかりです。
電磁波といいますか、高い周波数をはっする機器類が周りに非常に多い。
かく言う僕もそんな電磁波発しまくるものをいっぱい持っています。
スマホ、パソコン、電子レンジ、車、時計などなど、あげたらきりがありません。
振動するものすべてがある程度周波数を持っています。
良く機械時計に28800振動/毎時で4Hzとかいてあります。
回転したり、振動するものはこういうのを発するみたい。
ただこれくらいの振動数や周波数じゃ人体などに悪影響を及ぼすことは皆無です。
これが周波数の高いCPUを使った最近の高性能ノートパソコンや電子レンジだと人体には良くないと言われています。
あと機械時計にも良くないと言われています。
実際、機械式の時計なら手巻きだろうと自動巻きだろうと、高い周波数を出すものは時計を磁石化するので、
精度を著しく低下させることが実証されています。
時計のほとんどは金属なので、磁力を帯びて、極端にいうと磁石みたいになるんですね。
こわいこわい。
数十万、数百万の時計を購入して磁石になったんじゃたまったもんじゃありませんw
まあもちろん磁石自体になるわけじゃないんですが、強い電磁波を発する場で仕事をする人などにとっては機械時計はちょっと使いにくい。
そういう人たちへ向けた腕時計というのが戦後いろいろなメーカーから開発されたりもしました。
でもおそらくは戦争目的だったんじゃないでしょうか。
戦争などでいろんな技術が飛躍的に向上、発展しましたからね。
で、この磁力化を防ぐ時計、耐磁性のある腕時計は出来たには出来たんですが、
待ったく売れませんでした。
売れたとしても、どのメーカーでも他モデルと比べても必要性がないし人気もない。
まれにIWCのインヂュニアのように耐磁時計とはわからないくらいスポーティでかっこいいモデルなので良く売れているシリーズがありますが、
それはデザイン力のおかげ。
あまり電磁波カットを目的とする購入はいまだにないわけです。
なので各社そういった耐磁性の時計はあまりつくりません。
そういうのは軍物モデルのキワモノでかなりマニア受けしそうなのを作るSinnとかボールウォッチなどのプロに任せとけばいいんですが、
パネライも2モデルほど耐磁性ウォッチを作っています。
ちなみにSinnもボールウォッチも低価格で優れたミリタリー系をたくさん生み出すので、コアな男性からの支持が熱い。
Sinnはマイナス何十度でも稼働する時計を、ボールウォッチは裏蓋をカメラのシャッターみたいに開閉できる耐磁時計をそれぞれ展開している。
話がそれてしまいましたが、パネライの耐磁ウォッチは、最初は1モデルだったんですが、2017年に後継種が出たので2モデル。
これからも徐々にふえていくんじゃないでしょうか。
さてパネライが唯一販売する耐磁ウォッチはルミノールサブマーシブルに2本。
ルミノールサブマーシブル 1950 アマグネティック 3デイズ チタニオ PAM00389
さて、これが例の耐磁ウォッチ。
ルミノールサブマーシブルというごついモデルなので、耐久性や防水性などはかなり高そう。
実際、防水性は300mもあるし、鍛造ステンレスで密度の高いアッチャイオを使用したタフなモデルなんです。
見た目を裏切らないw
あとベゼルにはセラミックを使用しているので傷がつきにくいというのもこのサブマーシブルの特徴でもあります。
さて肝心の耐磁性能ですが、数値で言うと40000A/mという値だそうです。
JCWA、日本時計協会の定める規定ではこういう感じになっています。
- 第1種耐磁時計: 4,800A/m (この水準は電磁波などを発する機械類に5cmくらいまで近づけても時計に影響を与えないレベル)
- 第2種耐磁時計: 16,000A/m (この水準は電磁波などを発する機械類に1cmくらいまで近づけても時計に影響を与えないレベル)
という規格が定められています。
なのでこのパネライの40,000A/mというのがいかにすごいかというのが分かると思います。
スイスの耐磁性をうたう時計はこの40,000A/mというのが最低ラインで多い気がします。
ロレックスのミルガウスは80,000A/mで2倍。
オメガのシーマスターなんかは1,200,000A/mで15倍。
ここまでくると何がどうなってるのかどれみふぁドーナツなんですが、
この120万A/mというのはMRIの中でも影響を受けないのだそうだw
そこまでしなくても外せばいいんですけどねw
ちなみにムーブメントはCal.P.9000。
こういうやつです。
両方向に回転して巻き上げることが出来るので効率よくエネルギーチャージできます。
それでこの耐磁性に特化したパネライ唯一のモデルに、新作が2017年にとうじょうします。
ルミノールサブマーシブル 1950 アマグネティック 3デイズ チタニオ PAM01389
このモデルなんですが、見た目はほとんど変わりません。
9時位置にあるスモールセコンドの色が青になっただけ。
このパネライブルーは最近よく見かけるようになりました。
時計と青の相性は抜群に良い。
この新型耐磁ウォッチのサブマーシブルなんですが、見た目に青の差し色が入ったので、よりオシャレに見えるようになりました。
無骨なパネライが好きな人にはいらないかもしれませんが、近年パネライは新モデルに青を良く使用しています。
それで、変わったのはムーブメントもそう。
Cal.P.9000の進化系、Cal.P.9010を使用しています。
見た目ではあまりわかりませんが、このムーブメントのおかげで、腕時計が少し薄くなりました。
サブマーシブルなので2mmしか薄くなっていませんが、この厚みの違いが重心を低くし、より安定した装着感を生みます。
2mmの違いは腕時計の世界ではかなり大きい。
42mmと44mmの直径だと雰囲気がやっぱり違いますからね。
さてこのチタン製耐磁サブマーシブルの第2号、同じく全モデルと同様の耐磁性を持っています。
パネライの磁力カットの方式はオメガ以外のメーカーがするのと同じ、2重構造方式。
軟鉄製ケースを通常のケース内部に収め、ムーブメントを守る、アイソレート式なんですね。
ただこれだとやはり8万A/mくらいが限界なんじゃないでしょうか。
ムーブメントがさらに小さくなって3重構造になればそれ以上は行けそうですが。
オメガの場合はムーブメントに使用する部品を出来る限り非金属物質にしているため、120万A/mという耐磁能力を発揮できるわけです。
パネライの4万A/mでも日常の機器類の電磁波をかなりカットできます。
パソコンを使用するとしても腕時計を1cmまで近づけることもないし、4万A/mというのは基準の2倍以上の数値。
パネライファンはこれまでに耐磁性ウォッチがなかったので、これからもあまりこういったアマグネティックな腕時計は求めていないでしょうが、
新たにかっこいいサブマーシブルを探している人は、こういう援護射撃的な意味で耐磁性のあるモデルを選んでみても良いと思います。
パソコンやスマホかなり使用する人や電子レンジを結構近くで使用する人はこのモデルを選んでみても良いと思います。
何と言っても黒いベゼルが他のサブマーシブルと違いますからね。
そのデザインの面でも結構欲しくなったりします。
PAM00389
PAM01389