
イタリア語には何とも言えない魅力があります。
他の言葉には無い単語の表現方法があって、特に単語の語尾がかっこいいと僕の中で話題ですw
アッチャイオ(鋼鉄=ステンレス)、オロビアンコ(ホワイトゴールド)、ロッソ(赤)、そしてブロンゾ(銅)。
これらはどれもパネライのモデルに使用される素材なんですが、
近年のモデルではイタリア語がモデル名に入っていることが多い。
その他に、
オロロッソ、これはもう出ましたがレッドゴールドの意味。
オロローザはピンクゴールド。
他にはチタニオやチェラミカ。
パネライのモデル名に入っている素材名はいちいち魅力的w
そしてパネライには、時計界では珍しい銅素材を使用したモデルが存在します。
2017年 ルミノール サブマーシブル 1950 3デイズ オートマティック ブロンゾ PAM00671
PAM00671と呼ばれるモデルなんですが
一見ゴールドの見えるこのモデル。
実は銅を使用した素材で出来た1本。
銅と錫(すず)の合金で、汗などでもちろん酸化してしまう素材を敢えて使用している。
この辺がパネライらしい。
冒険が大好きな革新的なイノベーションを展開する同社。
スイス時計界一の正統派の異端児。
他にも変わったブランドはありますが、パネライの時計はベースがやっぱりしっかりしている。
歴史があり、ムーブメントも自社で一貫して作っているし、こだわりも人一倍強い。
さてこのサブマーシブルですが、
2017年の新作で、1000本だけ限定販売されるモデル。
47mmのでかいケースがブロンゾで作られているので、ゴールドを使用したモデルより格段に安い。
最初のうちは確かにゴールドに見られるかもしれませんが、だんだん青緑のコケみたいなのが付いてくると味が出てきます。
僕も真鍮(しんちゅう = 銅と亜鉛の合金)を使用した指輪を持っていましたが、酸化して変色していたので、
お酢につけて還元反応を楽しんでいましたw
ただ時計だと浸けるわけにはいかないので、酸化を取り除きたかったら定期的に拭き取ったりすることが必要となるんじゃないでしょうかね。
そのまま放置して使い込む方がかっこいいと思いますが。
こういう感じになります。
ガワはすごいのに中は綺麗という中古の腕時計の逆の現象が起こります。
違和感があるが割と素敵。
こういうのが嫌な人は服の上から着用したり、まめに掃除したりすることが大事だと思います。
それか買わないかですねw
苦手な人もけっこういるかもしれないモデルだ。
さてこのブロンゾ、文字盤が青系。
ムーブメントにはCal.P.9010が使用され、3針+デイトのデカごつなのにシンプルなデザインをしています。
これが3本目のブロンゾの特徴。
このブロンゾには実は過去に2モデルほど旧作が存在していて、過去2作品は両方とも緑の文字盤。
グリーンダイヤルを使用したブロンゾで、1000本ずつ限定で販売されている。
2013年 ルミノール サブマーシブル 1950 3デイズ パワーリザーブ ブロンゾ PAM00507
このモデルは2013年に2作目として登場したブロンゾ。
ムーブメントには9000系の派生キャリバー、P.9002が使用されている。
このムーブメントの特徴はパワーリザーブインジケーターが付いていること。
3デイズのロングリザーブの残り時間を表示してくれる便利で良いアクセントになったモデル。
文字盤も緑色で、2017年の新作とはケース以外で差別化が図られている。
順番は逆なんですけどね。
見た目が被らないからコレクションとしても面白い。
2011年 ルミノール サブマーシブル 1950 3デイズ ブロンゾ PAM00382
さて最後の一本は最初に登場したブロンゾモデル。
このモデルは2011年に初めてブロンゾを使用して登場した1本で、その他の2モデルと同様、
世界限定1000本の少数販売された割と希少性のあるモデル。
1000本なのですぐになくなる販売数ではありませんが、数年で生産を終了した、今では貴重な1本。
ご存知、パネライ自社のCal.P.9000というオーソドックスな3デイズの自社ムーブメントを搭載したモデルで、
銅と緑の組み合わせが思いのほか良かったので、2013年の次作も同じカラーリングで登場しました。
ちなみに3モデルとも裏面は腕に触れるためチタン製の裏蓋になっています。
色が剥げている様に見えますが、そうじゃないんですよ。
これはパネライのやさしさですw
パネライの半分もやさしさで出来ているんです。
うまい!
w
手についた汗やいろんなものに触れ酸化していく過程を楽しめるこれら3モデル。
最新作の2017年モデルは遅れて4年後に登場したブルーダイヤルのモデルですが、
3つのブロンゾはコレクション性が他の限定パネライよりもやっぱり高い。
まず第一にブロンゾのモデルがシリーズ化している点。
2011年に1本、2013年に1本、そして2017年の3本目が登場し、
間隔をあけて登場しているので、ファンも購入しやすい。
あと1000本というのは多すぎず少なすぎず、加熱して価格高騰することもあまりない販売数であるにもかかわらず、
数年後にはもう手に入らないという点で、その後の価格上昇が見込めます。
多すぎて興味がなくなるということも1000本ではおそらくないんじゃないかなと。
もう一つの理由は素材が銅と錫の合金のため、緑色のコケみたいなのが付きやすい。
酸化して変色する素材をあえて使って時計を作っている。
つまり、使用目的じゃなく、保管目的で購入するケースがおそらく増えるんじゃないかなと思う。
僕だったら3本持ってたら水取ぞうさんと一緒に保管すると思う。
そういう感じで将来の中古買取価格の上昇を狙ってじっくり待つか、
気が向いたら手放すかという感じで、投資面の方で持っておきたいと思います。
使いたかったら中古のモデルを買ってガシガシする方がいいかもしれなですね、このブロンゾモデルの場合。
実際、ぱっと見ゴールドっぽくて味があってよい。
47mmというデカ厚ならぬ、デカごつ時計のサブマーシブルの47mm。
変わった時計を探している人はこのモデルを使い込んで更に変わった時計になる過程を楽しんでもいいんじゃないでしょうか。
気が向いたら緑色の酸化した場所を還元反応させて、次の日はピカピカみたいな感じで使用するのも面白い。
まるでポケモンを育てる感じでしょうか?
違うかw
ピカピカ。