
青という色が腕時計に多用されるようになってまだまだ歴史が浅い。
青という色を安定させてつくることが難しかったことが理由となるみたいで、文字盤や色の加工技術が向上したことが、現代で青をよく腕時計に使用するになった大きな理由だそうだ。
それに伴い人気も出ているのが現在の状況で、オーデマピゲのロイヤルオークでは白、黒、青のタペストリー文字盤のなかでは青文字盤のモデルが一番高額だそうです。
その気持ち痛いほどよくわかります。
僕も青い文字盤の腕時計を見るとどこか高貴な感覚を感じますから、やはり誰もが同じように青から何らかの神秘性を感じるのかもしれません。
もともと青という色は、宝石のラピスラズリを原料にしていたことから、ゴールドよりも高価であったことがあるという。
ミケランジェロやラファエロなどの芸術家も青という色に魅了されていたらしいです。
現代の世の中では、街を見渡しても、部屋の中を見回しても、ない色がないくらい色合いに富んでいますが、青を見かけない世界とはいったいどんなだろう、と疑問に思ってしまいます。
さて、そんな青が多用されるようになった理由はお話ししましたが、パネライも最近では青という色を文字盤に使用したモデルをジャンジャン出しています。
もちろん黒や白のモデルに比べるとまだ圧倒的に少ないですが、増えているのは事実。
それだけ青が世間からも注目されている証拠で、まだまだ割合が少ないことからも珍しく高価な色だと感じます。
ルミノール ドゥエ 3デイズ チタニオ 42mm Ref.PAM00728
というわけでこのも綺麗な青いモデルはパネライが近年自社製のムーブメントを作るようになってから薄型化したドゥエというシリーズの1本。
これまでのパネライと意向とは少し違った薄型の腕時計です。
この薄型の腕時計は2016年に登場したばかりのシリーズで、いろいろなカラーバリエーションが同時に発表されていますが、新生パネライといわんばかりにファンキーな色合いを見せています。
その中に青を惜しげもなく使用したルミノールドゥエが今回のPAM00728で、これは2018年の新作モデル。
初めてドゥエが登場したのが2017年ですから、それが好評だったのか2018年の青いドゥエはひと際注目すべきモデルなんじゃないかなと。
なんてたってこの美しさは手に取ってみると本当に美しい。
文字盤技術の向上で登場したパネライのインパクトのあるブルーダイヤルは珍しくサンレイ仕上げ。
太陽光線を意味するだけあって無数の線があてる角度で薄くなったり濃くなったりする。
まるで太陽光線と、光が届くか届かないくらいのやや深めの海中を想起させる文字盤で、夏前に欲しくなるような腕時計の一つだ。
42ミリというサイズ感もちょうどよいし、薄めの時計なのでこれまでのパネライと比べると驚くほど付け心地が良いと思います。
裏側はシースルーになっているので自社製の手巻きムーブメントCal.P1000が覗けるようになっています。
青と夏はやはり密接に関係している色合いだと思いますが、海があり空があり、何かと爽快な色合いをしているブルーは目から涼しさを取り込める。
パネライが得意とするケース素材にチタンケースがありますが、
今回のドゥエに使用されている素材で、通常のステンレスとは違った少し冷ややかな印象を与えるチタンは濃いめの青と相性はピッタリ。
なんというか、とにかく綺麗な1本に仕上げられています。
これまでのどのパネライよりも高貴な印象を与える1本であるに違いない。
定価も100万円を切る、97万ほど。