
1972年と言えば、忘れもしないオーデマピゲのロイヤルオークが発売された年です。
と言っても僕はまだ生まれてなかったんですけどねw
その後、4年してから誕生したのがパテックフィリップのノーチラスなんですが、今ではロイヤルオークのとても良いライバルになっているみたいです。
というかノーチラスの方が格上の腕時計だと認識されているようで、弟分であるシリーズの方がより格式高い腕時計だと認識されているようです。
どうして弟分かというと、デザイナーが共通しているからなんですね。
まあ、今日はこれらのデザイナーがジェラルドジェンタさんであるということはあちこちで紹介されていますから、今日は省きます。
というわけで、今日僕がお話ししたいのはノーチラスの初代モデル Ref.3700/1と現代のノーチラス Ref.5711Aについてです。
Ref.3700/1はどんな時計?
見るからにノーチラスノーチラスしているノーチラスですw
初代モデルが登場したのが1976年で、その後数年してから80年代に登場したのがRef.3700/11というノーチラスなんですが、82年になると初代のモデルが6、7年で生産終了になりました。
初代のノーチラスはケースサイズが40ミリあったことから、ジャンボと呼ばれていますが、現代のノーチラスと比べてもほぼ同等の大きさです。
70年代に登場した腕時計で、40ミリというケースサイズはパテックフィリップのような雲上ブランドとしてはかなり大きかったみたいです。
IWCの懐中時計ムーブメントをそのまま搭載したポルトギーゼが30年代にすでに40ミリを超えていましたが、あちこちですでに40ミリを超える腕時計は登場いていたんですね。
ですが、オーデマピゲのロイヤルオークでもそうですが、主流となっているモデルはいまでも39ミリですから、70年代の40ミリと言う大きさがどれほどのものか想像するのは難しくないでしょう。
今でこそ大きな腕時計に対して偏見がないのはデカウォッチブームがパネライなどの一般化によって浸透しているからだと思いますが、50代、60代以上の男性の中にはやはり40ミリ以上の腕時計に違和感を覚える人もいます。
さて、そんな初代ノーチラス、ジャンボなんですが、例のごとく、当初はジャガールクルトのムーブメントを使用していました。
雲上ブランドと言えば陰でルクルトムーブメントが活躍していることが多いんですが、載せられていたムーブメントはCal.28-255Cという自動巻き。
外観からしても今とほとんど違いが無いように見えます。
当時のノーチラスは、まだ時代がデザインに追いついておらず、人気はそんなにもなかったようで、初代も2代目もすぐに生産終了となったそうです。
今じゃ喉からハンドが出るほどの存在になっているんですけどねw
Ref.5711/1Aの特徴は?
続いては現代のノーチラス、Ref.5711/1A。
このモデルもケースサイズは40ミリで、ジャンボと同じ大きさをしています。
並べてみ比べると、文字盤が違うくらいでほぼ同じ腕時計に見えます。
針なんかも太さが現代のものはより太くなっていて、時間が読み取りやすくなっているんですけどね。
ただ僕がRef.5711/1Aで好きなのはやっぱりグラデーションが掛かったダイヤルですかね。
ノーチラス特有の横ラインの文字盤は健在ですが、文字盤の色がブルーとブラックのグラデーションになっています。
この辺がさらに高級なんですね。
ロイヤルオークのエクストラシンにもこういった感じでグラデーションがかかっているし、H.モーザーのヒュメダイヤルも中心に向かって薄くなっていく様は神秘的です。
ですから、現代のノーチラスはやっぱり高い技術で作られているんだなと言う印象です。
高い技術と言えばムーブメントもそうです。
今では自社製の自動巻きムーブメント Cal.324 S Cを使用していますが、この辺についてはまた詳しく後日お話しします。
まとめ
まとめると、76年に生まれた腕時計なのに、今とデザイン面では全くと言っていいほど変化が見られない珍しい腕時計と言えます。
オメガのスピードマスターでも基本デザインを60年間変えていないという点が評価されたりしていますが、実際は微妙に変化しています。
同じシリーズだということが確かにわかるほど基本的には変化していませんが、ノーチラスほど似ている腕時計はロイヤルオークくらいなんじゃないでしょうか?
40年以上たって見た目に変化が見られない腕時計というのは時計界を見渡してもほとんど存在していません。
初代の Ref.3700/1、2代目のRef.3700/11が理解されず数年で生産終了なったというのも、デザインが天才的で、時代に理解されなかったという裏付け何だと思います。
現在ではノーチラスのデザインは半分くらいは理解されていますが、残りの半分はいまだに抵抗があるみたいです。
ロイヤルオーク同様に。
今後ノーチラスの人気は今よりもどんどん上昇していくでしょうから、今のうちにノーチラスを手にしていたいんですが、なにせベースとなる価格がステンレスモデルでもすでにめちゃくちゃ高いですから、ハードルが高いんですねw
今後ノーチラスの奇抜なデザインを理解する時計好き、富裕層が増えてくればステンレスモデルのノーチラスでも1000万円を超える日が来るかもしれません。
ロレックスのステンレスデイトナですら300万円を超えそうな勢いですから、パテックならより高い水準で推移していくでしょう。
というわけで、初代ノーチラスジャンボと現代のノーチラスを見比べてみました。
ノーチラス ジャンボ Ref.3700/1
ノーチラス Ref.5711/1A