
誰もが思った、
シードゥエラー4000の4000が意味するものは、4000m。
すなわち2008年に登場したディープシーの防水性3900mを越えるシードゥエラーが2014年に登場したと。
実際は違った。
4000とはftのことでつまりは1220mの防水性という意味。
これじゃあディープシーの前のシードゥエラーと同じだ、なんてがっかりする必要は無かった。
シードゥエラーディープシー
2008年に終了したシードゥエラー Ref.16600の後継機として登場したのは、
シードゥエラー・ディープシー Ref.116660。
44mm径、17.5mm厚のケースと、
非常に大きくなった。
防水性も3900mと3倍以上になり、
このモンスタースペックのロレックスに驚いた人もかなり多い。
このサイズの腕時計はやはり好き嫌いが分かれるみたいだ。
大きさだけのことではなく、
ロレックスだからというのも大きい。
シードゥエラーはシードゥエラーで主軸を残し、
ディープシーはシードゥエラー・ディープシーで派生プロダイバー用ウォッチとして登場させていればなんとなく良かったような気がする。
それで2014年に登場したシードゥエラー4000は40mm径、15mm厚のケースで帰って来たものだから、
やっぱりロレックスファンは防水性1220mでも落胆はしなかったと思う。
むしろロレックスのことだから、
細部でこれでもかと変更を加えているのは当然分かっていただろうし、
その辺は当たり前のように期待していたのだと思う。
実際ロレックスはすごい改良をケースに、ベゼルに、文字盤に、ブレスに、ムーブメントに行っている。
image by www.fratellowatches.com
まずはケース。
リューズガードが大きくなった。
時計にとってリューズ付近は一番ぶつけたらいけない箇所だ。
こういう配慮はありがたい。
そしてベゼル。
これまでのステンレスベゼルから一新、セラミックベゼルに素材を変更。
ブラックセラクロムベゼルという。
ベゼル上の目盛りや数字はプラチナPVDだ。
20分以降のベゼルの目盛りも分刻みで追加された。
表面もダイヤモンドポリッシュが施され輝きが違う。
文字盤にも大きな変更がある。
前モデルの夜行塗料スーパールミノバからクロマライトに変更され高い輝度を持つ。
色も黄色がかった緑色だったスーパールミノバに対し、青色のクロマライトへと変わり8時間というこれまでの2倍の発光時間を保持する。
しかも青は人を癒す効果がある。
image by watchesbysjx.com
そしてブレスレットの変更。
これまでのダブルロックタイプはそのままで、
グライドロックシステムを追加した。
0.5mmずつの長さ調整が可能で最大18mmのブレス調節が出来る。
ウェアの上から着用するのに工具などで長さ調整をする必要がない。
そしてムーブメント。
先代同様Cal.3135を搭載しているが、
これまでの通常のヒゲゼンマイからブルーパラクロムヒゲゼンマイに変更された。
以上のような理由からもシードゥエラー4000というのはロレックスファンにとって嬉しい驚きになったのだと思う。
実際、ロレックスマニアはこれらの変更は当然予期していたと思う。
これシードゥエラー4000のヘリウムガス排出バルブ。
特に特筆することは無いが一応載せておきます。
image by www.horobox.com
面白い画像があったのでこちらも載せておきます。
シードゥエラー Ref.16600 1991~2008
シードゥエラー・ディープシー Ref.116660 2008~現在
シードゥエラー4000 Ref.116600 2014~2017
シードゥエラーRef.16600が2008年に終了し、
シードゥエラー・ディープシー Ref.116660が2008年に後継として登場。
しかしサイズ感やスペックが大幅に違ったので後継機として見れない部分があった。
シードゥエラーRef.116600が正式な後継機として登場。
サイズと言い防水性と言いRef.16600を新世代の技術で踏襲。
と、
こんな感じでなかなか面白い系譜をたどっている。
※2017年に登場した新型シードゥエラーRef.126600についてはまた後日。