
同じモデルなのに変化の多かったこのサブマリーナ Ref.14060M。
先代のRef.14060からのムーブメントの改良(Cal.3000からCal.3130に変更)によってリファレンスにMと追加されて、
6代目として登場。
製造期間は2000年から2012年。
しかもこのサブマリーナは前期と後期に分けられる。
14060M 前期
14060M 後期
image by yamago78.jp
上記の前期後期の画像をみると違いが分かると思うのですが、
SUPERLATIVE CHRONOMETER
OFFICIALLY CERTIFIED
この2行の表記があるなしで違う。
これがあるとクロノメーター検定協会お墨付きという証。
精度が保証されたムーブメントを搭載しているということだ。
2007年にはムーブメントのCal.3130はクロノメーター認定を受けたものに変更されることになる。
そこを境に前期と後期に分けられるわけだが、
これでロレックスの全現行モデルがクロノメーター認定を受けたものとなる。
実はこのシリーズは変化の多いモデルで、ムーブメントの他にいろいろな変更が加えられている。
その他の変化としては、
ルーレット刻印というものがある。
こういうやつ。
これが入っているのが後期ということになる。
このルーレット刻印という偽造防止用の措置が取られ始めたのが2006年の後半から。
ということでムーブメントがクロノメーター認定を受けた時期とだいたい一致する。
もしかしたら前期のノンクロノメータームーブメントとルーレット刻印が同時に入っているレアものがあるかもしれないが、
その辺は定かではない。
もう一つのこのRef.14060Mのシリーズ中にあった変更点は王冠透かし。
この王冠透かしは2003年に始まったそうだ。
これが王冠透かし。
これがあるなしで年代が特定できる。
もちろんルーレット刻印も同じ。
さて前期と後期ではどちらが人気があるのか?
この答えは前期だと思っていたのですが、
しかも王冠透かしやルーレットも何も入ってない2003年以前のモデルかなと。
実は後期の新しいモデルの方が人気があるらしい。
クロノメーター認定を受け、ルーレット刻印、王冠透かしすべてが入ったモデルは2007年から製造され、
2012年までの5年間販売されたモデル。
M番、V番、G番からのが後期ということになる。
あとはランダム番。
クラスプコードでいうと
2007年 – EO
2008年 – PJ
2009年 – LT
2010年 – RS
2011年 – CP か ランダム
こういう感じ。
因みにムーブメントのCal.3000とCal.3130の違いは、
時刻合わせの際に回すリューズの向きの違いだそうだ。
Cal.3130 : 右回り
Cal.3000 : 左回り
その他の違いは、
Cal.3130 : テンプを支えるブリッジが2本、 マイクロテスラナット、 巻き上げひげゼンマイ
Cal.3000 : テンプを支えるブリッジが1本、 マイクロテスラスクリュー、 平ひげゼンマイ
ブリッジの数が多いほうが安定する。
マイクロテスラナットでより簡単にテンワの回転を調整できるようになる。
巻き上げヒゲゼンマイの採用で姿勢差がより少なくなり、巻き上げ効率も上がる。