
ジェームスボンドのコードネームはダブルオーセブン。
当然この名前は0が2つ付いているから。
ゼロをローマ字のOに例えて、
ダブルオーセブンと呼ぶわけです。
もちろんそんなことは皆さんご存知でしょうが、
今日はそのゼロがもう一つ加わったお話。
『トリプルゼロ』
と呼ばれるニックネームを持ったモデルが存在する。
このトリプルゼロと呼ばれる理由はもちろんリファレンス。
コードネームのこと。
サブマリーナデイトとしては3代目になるこのRef.168000。
ここまで桁数が増えると現代のロレックスだなという感じがする。
さてこのリファレンス下3ケタの3つの0がニックネームの由来となっている、
Ref.168000。
製造期間が1985年から1988年までの4年弱しか生産されなかった、
球数の少ないレアなモデルということになる。
Ref.16610が登場する前のモデルで、
その生産年数の短さから、
流通量が少ないことで、希少なピースとして割と高値でが買い取りされている。
実はこのモデルからサブマリーナデイトのケースの素材は、
904Lステンレスに変更され、
それ以降、現代でもこの素材が使用されている。
防水性300m、サファイアクリスタル風防、
と基本性能は現代のサブマリーナデイトとほとんど変わらない。
もちろんベゼルの素材やムーブメント、ブレスレットで改良がかなり行われているのですが、
ベーシックとなるスペックはすでに完成している。
このモデルの人気の点は、
光沢のあるミラーダイヤルを想像させる、
ラッカー仕上げが施された文字盤にある。
画像じゃなかなかわからないのが残念ですが、
この仕様も人気の秘密だったりする。
ほぼ現代のサブマリーナに近づいたサブマリーナデイトRef.168000は、
ヴィンテージ時計にあった実用性の乏しさはもはやない。
作られた年代も新しく、
904Lと呼ばれる耐蝕性に優れた素材を使用しているので、
1つ1つの状態が良いものが多いのも特徴的。
買取価格としては、
状態が良いもので50万円ほど。
もちろんそれ以下になる可能性の方が高いのですが、
未研磨状態の個体だと買取価格も高いらしい。
904Lステンレスを使用したロレックスの特徴として、
鍛造という練って、素材自体の空気を出来るだけ外に出し、
密度の高いケース素材にしようという試みがなされている点。
そのメリットとして、研磨した時の仕上がりの綺麗さに差が出る。
未研磨の状態だと綺麗に仕上げて高く販売することがしやすくなるため、
より高額で買い取りしてもらえるのだと思う。
製造されていた期間が4年間という短さなのですが、
基本スペックが現代のモデルに近いのと、
生産された年代がまだ新しいことなども踏まえて、
それほど希少価値があるわけではないトリプルゼロ。
今の段階で手放すよりは、
よっぽどの事情がない限り、
もう少し手元に置いといて、年代とともに価値が上がっていくのを待って行った方が良いかなと思う。
もちろん数十年後に価格が上がっているという保証はできませんが、
ロレックスの時計はこれまでも価値が下がらず、
相場は上昇し続け、ある程度まで行くと株価のように変動する感じなので、
持っておいてもいいんじゃないかなと思う。