
2018年の夏はすごいニュースが流れました。
世界最大の時計メーカーの集まり、スウォッチグループが2019年からのバーゼルを辞退するそうです。
スウォッチグループと言えば世界でも有名すぎる企業がたくさん所属する主に腕時計を扱うグループで、オメガやブレゲが入っているのは有名な話です。
その中にはムーブメントメーカーも所属し、ETA社が多くの腕時計メーカーにムーブメントを供給しているのは皆さんもご存知だと思います。
2020年問題というのが話題になりましたが、それよりもまえに別の2019年問題がありそうです。
というのは僕が勝手に名付けただけなんですが、2019年からスウォッチグループがバーゼルワールドに時計を展示しないということは世界中を震撼させる出来事で、非常に大きな経済的ダメージを被る可能性が出てきました。
もちろんスイスのバーゼルで。
スウォッチグループが出展を取りやめたことで、来場客が減少することが予想されます。
それによって起こる消費の減少や時計売り上げの影響などなど、それ以外でも予想外の悪影響があるかもしれません。
とにかく今回のニュースで時計関係の企業や個人が衝撃を受けたわけですが、そうなると心配になってくるのがその他のグループや独立した時計メーカーもスウォッチグループに次いで、バーゼルワールドやジュネーブサロンなどの世界的に大きな時計ショーを取りやめたりしないかということ。
これが一番時計ファンにとっては心配なんじゃないでしょうか?
特にロレックスが去っていかないかという。
ただ、腕時計という市場は1本1本のコストがすさまじく高く、それに掛ける広告費や宣伝費なども莫大な金額です。
F1の公式タイムキーパーにもなっているし、メディアやSNSでの広告費なども巨額です。
時計が売れれば大きな利益を得ることが出来ますが、もしも売れなくなってしまったら、ものすごい赤字を出してしまいます。
そう考えると時計とか車とか1つの個体に生産コストが多額にかかる商品を売る企業というのは結構博打的要素があるんだなと。
ロレックスの場合ブランド価値が年々上昇していて、腕時計の価格も上昇していますから、当面の間は大丈夫だと思います、いつ何時クオーツショックみたいなことが起こってもおかしくはないです。
近年、時計を持たない人が増えていますが、機械式時計のブームは上昇する一方です。
矛盾したことが起こったりしているんですが、そもそもなぜスウォッチグループは腕時計の展示をやめる決断をしてしまったのでしょうか?
それは、腕時計を作るスピードにあるそうな。
最近はすべてが早いです。
情報が早い、輸送が早い、移動も早いし、僕も、、、w、 いえいえ僕は実は遅いほうなんですよw
腕時計の新作モデルが誕生するのがすごく早い。
これまでは1年にまとめてどばーと新作を発表していましたが、今はちょこちょこ新作が出来上がるので1年に1回の時計ショーを待ってたら勿体ないということです。
つまり開発スピードが速まったことで1年に1回しかない時計ショーがあまり意味をなさなくなったというのが大きな理由だそうです。
出展料もただじゃないですからね。
スウォッチグループが多くの時計メーカーを抱えているというのもその開発スピードに関係ありそうです。
グループ内で部品や情報を共有出来たりしますからね。
さて、そうなるとやや安心できそうなのがロレックス。
ロレックスの開発スピードは遅いw
僕の、、みたいにw
いやいや、これはいいことですw
ロレックスは新作をむやみに出しません。
出すんですけど少ないし、マイナーチェンジ程度のものが多い。
みなさんもご存知だと思いますが、ロレックスは基本的に目に見えた大きな変更はしません。
基本デザインがこれでもかというほど根を張っていますから、ちょっとした変更でもすごく注目されます。
しかもそれが1年に1回ですから。
ロレックスほどバーゼルワールドで注目されるブランドはないし、1回の出展で得られる宣伝効果はロレックスが一番高いんじゃないかなと思います。
仮に僕がオレックスというブランドを立ち上げてバーゼルワールドに出展したとしても誰も僕のオレックスブランドを信用しないでしょうからねw
たとえかっこいいクロノグラフ、デイットナをリリースしても費用対効果は見込めないでしょうw
そういう意味でもロレックスはバーゼルに出展する意味が非常に大きいと思うのです。
ですから、ことロレックスに関してはまだ心配はしていません。
ただ、ロレックスは独立した企業ですから、スウォッチグループのように複数の時計メーカーと連携しているわけではありません。
チュードルは除きますが。
そうなるとその他のグループ企業、リシュモングループや、ルイヴィトンなどでも有名なLVMHグループなどが撤退を考えるとバーゼルの存在自体が危うくなっていくと考えられますから、その辺は注視していきたいですね。