
歴史が長い時計ブランドほど、時計作りを休止しなければならない確率が高まります。
ジャケドローが後継者がいなかったことや内乱などを理由に一時的に時計作りを休止しています。
ジャケドローが創業を開始したのが1738年ですから、そういうことがあっても仕方がないわけです。
1700年代に時計作りを始めた工房などが今では存在しないというのもたくさんあるでしょうから、復活したということがやっぱりすごい。
潰すには惜しかったメーカーだった言うわけですからね。
そういう面ではアーノルド&サンも同じ。
同じく1700年代の1764年に時計作りが始まったブランドで、初代のブレゲ工房で修業した息子とともに設立したのがこのブランドの始まり。
一時的に時計作りを休止していたブランドなんですが、高級ムーブメントメーカー、ラ・ジュウ・ペレ社によってブランドを丸ごと買い取る形で時計作りが始まったのが2010年。
当時の英国のロイヤルに腕時計を作っていたことを象徴するロイヤルという腕時計がありますが、2017年はそのロイヤルというシリーズからすごいモデルが登場しました。
アーノルド&サン ロイヤル トゥールビヨン クロノメーターNo.36 Ref.1ETAR.G01A.C112A
創業者であるジョンアーノルドの36番目の作品にインスパイアされた登場したのがこのモデル。
クロノメーター検定協会のお墨付きをもらったモデルで、クロノメーター認定を受けた珍しいトゥールビヨンムーブメントを搭載しています。
シースルーの文字盤を採用しているので、トゥールビヨンを含むその他の装置などが目視できるようになっています。
しかも、トゥールビヨン、2つの香箱、輪列などが全て文字盤側に配置された構造をしているので、シースルーの文字盤から歯車の動きの伝わりようなどが見えるようになっています。
シースルーダイヤルでもこういうのは見たことがない。
こういう感じでプレートの上に三角ブリッジなどを13個綺麗に配置しているのがよくわかります。
ケースサイズは46ミリ、香箱が2つありますから、パワーリザーブは長い長い90時間。
ほぼ4日。
90時間という数字もパワーリザーブではあまり見かけないですが、その辺が独自性があってよい。
イギリスの腕時計とは思えないスタイルをしていますが、イギリス発の腕時計があまりないからはっきりとした判断は出来ないんですが、いかがでしょう。
まあどちらにしても、伝統あるブランドのトゥールビヨンが451万円の定価で販売されているのはすごいなと。
しかも世界限定28本でこの価格ですから、悪くない取引だと思います。
ポケモントゥールビヨンの2900万円はいただけませんがw