ブライトリングが7750などの汎用ムーブメントを多用する理由とは?・ヴィーナスとバルジューとホイヤーetcと

2019年は割と記念年となる時計メーカーが多いかもしれません。

例えばオメガ。

1969年にNASAが世界で初めて有人月面着陸を果たしていますが、そんな歴史的快挙から今年でちょうど50年が経過します。

半世紀という長い間、あまり多くの有人月面着陸を行っていませんからいまでも1969年のアポロ11号の出来事は当時テレビやラジオを視聴していた人々に限らず、オメガファンやスピーディチューズデーの人々にとってもとてもインパクトが大きいことなんだなと思います。

ですから、今年はなにやら特に特別なモデルが登場するのかなと期待しています。

もちろんスピードマスターで、ですね。

そしてもう1つはブライトリング。

ブライトリングはタグホイヤーの前身であるホイヤー社と共同で世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント Cal.11を開発しましたが、2019年はそのCal.11から誕生半世紀を迎える年なのです。

つまり2019年はオメガ、ブライトリングに両方にとってめでたい年となるはずです。

ですから、なにやらクロノグラフに関連した特別なモデルが発表されると思いますが、今からもう楽しみです。

オメガが所属するスウォッチグループは2018年で時計のバーゼルワールドなどの見本市を撤退していますから随時オンラインで新作発表されるので公式ホームページなどですぐさま確認出来ると思います。

さて、そんなわけでブライトリングなんですが、1969年にCal.11が開発される前は当然、手巻きクロノグラフムーブメントが使用されていました。

1924年創業のヴィーナス社が作る手巻きクロノグラフムーブメントをブライトリングはずっと採用していました。

エボーシュと呼ばれる、メーカー独自のカスタマイズを加えるための未完成ムーブメントを提供していたムーブメント会社だったんですが1966年には倒産し、バルジュー社にその権利が譲られました。

その後1969年、ブライトリングはホイヤーやデュボア・デプラ社、ビューレン社との共同開発で自動巻きクロノグラフムーブメント Cal.11を誕生させます。

ヴィーナス社が最後に作ったCal.188はバルジュー7730と名前が変わり、新たな系譜をつくっていくわけですが、バルジュー社はブライトリングが共同開発したCal.11、Cal.12とバルジュー7730を組み合わせてバルジュー7740を作りあげました。

これが世界で幅広い使用されている7750の歴史ということになるわけです。

つまり、汎用とバカにされる7750には優秀な遺伝子や頭脳がたっぷり詰め込まれているわけです。

まとめ

ブライトリングが汎用と呼ばれるムーブメントを多用するにはコスト面以外の理由があったのです。

ヴィーナス社の名高い手巻きムーブメントを使用しといましたが、ヴィーナス社は倒産。

その後は複数企業と共同で世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント Cal.11を開発。

倒産したヴィーナス社の遺伝子を受け継いだバルジュー社がCal.11、Cal.12とバルジュー7730をベースに自動巻きクロノグラフムーブメント バルジュー7740を開発。

その改良型が7750というわけです。

それらをベースとした汎用ムーブメントを多用するブライトリングには、自社で開発した自動巻きムーブメントへの誇りがあるからだと思います。

高い精度やメンテナンス性などをそなえ、自由にカスタマイズできる素晴らしい汎用ムーブメントだと僕は思います。

その後バルジュー社はETA社に吸収されETA7750という名で今も多くの腕時計に使用されていますが、ETA社が所属するスウォッチグループはグループ企業以外へのETAムーブメントの提供を2020年に中止するそうです。

スウォッチグループと言えばオメガが所属していますが、スウォッチグループ傘下以外の企業はこの優秀なムーブメントは使用できなくなります。

そうなると7750の価値が上昇していくかもしれまでん。

搭載できる腕時計が減るということですからね。

そうなると自身が開発し、お手本ともなった7740以降のムーブメントをブライトリング自身が使用できなくなるということが起こります。

これが資本主義ということなんでしょうが、ブライトリングにはCal.B01という優秀なクロノグラフムーブメントがありますから、これを機に完全自社のマニュクチュールになっても良いかもしれないですね。