
僕は何度か、車と時計は切っても切り離せない関係だと言いましたが、車だけじゃなく船やヨット、電車や飛行機、戦闘機などの軍で使用する乗り物やらなんたかんたらいろいろと時間を必要とするものばかりがこの世の中にはあふれています。
ただ、スピードが出る乗り物や、重力や水圧などの自然の力が強く働く場合、腕時計にとって必要なのはその抗力の中での耐久性と、その中で正確な時間を刻むこと。
そんな自然の力と戦ってきたのが各社時計メーカーなんですが、ドイツのジンやアメリカのボールウォッチなどなど特殊なタフな時計を作っているメーカーは結構多いです。
極寒の地や灼熱の場でも動き続けるジンの特殊な時計なども1本は所有しておきたいくらいすごい。
中でも軍で使用できる腕時計というのはさらに高い耐久度と特殊性が求められますから、軍に納入する時計は特殊ですごいものが多いです。
パネライがそういった腕時計を作っていて、イタリア海軍などに納入していことでも知られています。
イタリア海軍のみならず、エジプト海軍などに収めた時計などもあってかなり特殊な見た目をしています。
そんな軍ウォッチなんですが、僕はイタリア海軍に時計を納入していたのはパネライだけだと思っていたんですが、実はゼニスもイタリアの海軍と空軍に時計を収めています。
それもパイロットウォッチ。
確かにゼニスにダイバーズウォッチのイメージはありません。
1960年代の後半に2500本のみ納入されたモデル『TIPO CP-2』の復刻版が2017年に、さらに少ない1000本限定で登場しています。
ゼニス ヘリテージ クロノメトロ TIPO CP-2 Ref.03.2240.4069/21.C774
こういうやつなんですが、昔の雰囲気がひしひしと見て取れるデザインになっています。
image by curious-curio.jp
これがオリジナルの1960年代のやつなんですが、かなり忠実に再現されています。
6時位置にある文字盤の表記が少し違うのが分かりますが、それ以外はかなり似せてあります。
復刻はこうじゃないと。
もちろんエルプリメロが搭載されたモデルで、Cal.400をベースとしたCal.4069が搭載されていて、現代の3カウンターとはまた違ったところが1960年代っぽくて良い。
個人的には2カウンターのエルプリメロ搭載のゼニスは好きですからね。
ただゼニスが自動巻きクロノグラフムーブメントを完成させたのは1969年のことですから、オリジナルは手巻き仕様なんですね。
それと関係するのが時計の厚みですが、裏蓋がスクリュータイプかねじ留めタイプかで少し違います。
というわけで60年代の雰囲気がひしひしと感じられるゼニスのエルプリメロ搭載のヴィンテージモデルの復刻ウォッチ。
これも需要がありそうです。
ちなみにケースサイズは43ミリ、防水性は100メートルです。
世界限定1000本ということも忘れてはならない。