
イタリア軍と聞けばパネライを思い出します。
イタリア海軍に時計をおろしていたというのは周知の事実なんですが、やはりイタリアと聞けばパネライがまっさきに思い出されます。
パネライはイタリア海軍やエジプト海軍に向けたダイバーズウォッチを作っていましたが、実はパネライだけじゃなかったんですね。
僕は何度か、車と時計は切っても切り離せない関係だと言いましたが、車だけじゃなく船やヨット、電車や飛行機、戦闘機 …
こちらでも紹介していましたが、イタリア軍にゼニスの腕時計が提供されていたんですね。
カイレリ社を通じて、イタリア軍に卸されていたものを復刻させて世界限定1000本で販売されていたのが上記のモデルなんですね。
1960年代はまだエルプリメロが存在していませんでしたから、オリジナルの『TIPO CP-2』にはまだ手巻きのクロノグラフが載せられていました。
世界で初めて自動巻きクロノグラフムーブメントができたのが1969年のことですから、それまではどこのメーカーもクロノグラフは手巻きを使用していました。
2016年に復活した『TIPO CP-2』の復刻版にはエルプリメロが載せられています。
機械的な前進は取り入れ、オリジナルのデザインを再現しているところはニーズにマッチしているんじゃないでしょうか。
オメガのスピードマスターがそんな感じですからね。
機械的には最新、デザインは過去のものを踏襲する流れはポルシェやロレックスのようでもあります。
さて、そんなわけで今日紹介するのはそんなTIPO CP-2の復刻版の、ブロンズモデルのやつ。
ゼニス PILOT クロノメトロ TIPO CP-2 フライバック Ref.29.2240.405/18.C801
この1本。
ブロンズといえば銅ですが、銅はやっぱり酸化しやすく変色しやすいです。
ですから、あまり時計用の素材としては最適ではありませんが、なぜか最近ブロンズを腕時計に多用する傾向にあるんですね。
出している雰囲気は確かに素敵なんですけどね。
見ようによってはゴールド素材のようにも見えちゃいます。
というわけで、エル・プリメロ 405 Bを載せた、フライバッククロノ機能がついた43ミリサイズの1本。
50時間のパワーリザーブ、36000振動、100メートル防水、
とまあこんな感じのスペックですかね。
ブロンズのグレイン加工が施されたグラデーションがかかったダイヤルが見応えのある1本。
というわけで、なかなかゼニスにしてはミリタリー感の強いモデルですが、現代に復刻したナイスでイタリアンな1本。