
H.モーザーをこのブログでは結構紹介していますが、僕の完全なる趣味によるものです。
世界一妖艶な腕時計といえばモーザーがまっさきに上がると思います。
このメーカーの魔力に取り憑かれたら最後、なかなか他のものでは満足できなくなるんじゃないでしょうか?
魔術をかけられたように虜になるほど特殊な美しさを備えるモーザーの腕時計は他のブランドにはない突出した優雅さを感じさせます。
ちょっと違うんですよね、他のスイスウォッチとは。
ジャケドローがモーザーに近いかもしれないですが、ちょっと違う感じ。
エルケンドルなどもなんだか不思議な雰囲気を醸し出していますよね。
これまで8という数字を深く考えたことはありませんでしたが、ジャケドローというブランドの腕時計を知っていくうえで …
ジャケドローの創設者ピエールジャケドローさんが同ブランドを設立したのが1738年。 なの1700年代にはすでに …
エルケンドルという18世紀の中頃に生まれたブランド。 大航海時代に誕生した1700年代の腕時計はイギリスを発祥 …
さてさて、最近しつこいくらいに18世紀の腕時計について語りまくってる僕ですが、 1700年代は名ブランドが生ま …
さて、そんなわけでH.モーザーというブランドを知っている人ならこのメーカーが放つ艶めかしい独特の雰囲気に多かれ少なかれ影響を与えられていると思いますが、僕はひと目で軽くやられちゃいましたねw
ただ、ブランド力がまだ弱いのと、もう少しインパクトがほしいとは感じています。
さて、そんなモーザーもこれまで通りの妖艶な腕時計ばかりを作っているわけではありません。
エンデバー コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン Ref.1903-0200
こんな感じでコンプリケーションも載せたモデルで話題性を高める努力もしています。
H.モーザーは家族経営のMELBホールディングスの傘下になっているメーカーで、経営権を持った人たちとの距離も近いです。
そうなるとやはりブランド独自の特色というのが現れやすくなります。
モーザーがとる時計へのアプローチは他社のものとは異質で、コンプリケーションを売りにしているわけでもなければ、精度やブランド力をおしているわけでもありません。
言葉では表現できない、掴みどころのない雰囲気をブランドのコンセプトとして売り出しているんですが、まさに一番アートに近いメーカーかもしれません。
通常、機械式時計は高い技術や精度の高いムーブメントを載せ、そこに実用性が加味されているものなんですが、そこに芸術的な要素を取り込んだりするのが最近の流れです。
ですがモーザーの場合は逆なんですね。
煙にように掴みどころのないアーティスティックなピースに複雑機構を載せているのが今回の1本で、現代の時計らしくなっています。
完成品は同じようでも、アプローチは逆で、出来上がったものはモーザーそのもの。
芸術性は損なわれてはいません。
ミニッツリピーターやトゥールビヨンを同時に載せた魔力を感じる1本ですが、マジックという言葉はウブロ以上に似合うと言えるでしょう。
2つの複雑機構が載せられているのでかなり高額なんですが、他にはない希少性がモーザーにはあります。