
腕時計の見た目は個体識別番号を刻んであるとどれもが違った腕時計になります。
見た目は似てても裏蓋とかラグ同士の間のケースに彫られたりしていたら、そこで個体が同じか違うかなんてのを識別することが出来ます。
中古品だったら傷の有無や場所などで個体を識別できます。
新品だったら?
そうなるとアイデンティファイコードを見ないとわかりませんが、天然素材を使用した腕時計なら傷なしで個体を識別することが出来ます。
例えば貝を使用したマザーオブパールのダイヤルなんかは1本1本柄が違います。
ロレックスのデイトナに使用されている隕石のダイヤルもそう。
ウィドマンシュテッテン構造と呼ばれる隕石の柄ですが、どこをカットするかによって柄が変わり、地球外の物質とはいえ天然の鉱物なので自然に個体差が生まれます。
なんというか、唯一無二なんですね。
それが天然素材の良さでもあるんですが、最近では人工的に作られた合成素材でもそういった個体の違いを見ることが出来ます。
フォージドカーボンと呼ばれるカーボンとエポキシ樹脂を混ぜた素材はケースに使用されますが、規則正しい柄をしていないため個体差を用意に確認することが出来ます。
これがその素材。
そしてもう一つパネライからの素材で、カーボテックと呼ばれる複合素材がある。
カーボンファイバーをベースとしたポリマーを混ぜた素材で、軽さと耐久性、強度と耐蝕性や耐アレルギー性などに優れた効果を発揮する次世代の素材です。
パネライ ルミノール マリーナ 1950 カーボテック 3デイズ オートマティック Ref.PAM00661
これなんですが、ケース素材がダマスカスのようになっています。
木目模様になっていますが、これがまた男心をくすぐるケース素材だと言えます。
少数かもしれませんが、この木目用だけど木じゃないという点と、上記で説明したカーボテック素材の特徴が非常に魅力的です。
時計のためにあるような素材で、レーシングなどでも使用用途があるであろう素材。
見た目の柄がすごく妖艶で美しいですが、ご想像の通り1本1本この素材で作られた腕時計も柄が違います。
天然素材ではなく、人工的に作られた素材の場合はだいたいケースやブレスレットに使用され、一方天然素材は文字盤などの宝飾系で使用されることが多いです。
これらを組み合わせた腕時計を見たことはまだないですが、個体差のある文字盤と同じく個体差のあるケースが合わさったときはやはり一目で自分が所有している1本だということがわかるんじゃないでしょうかね。
というわけで、カーボテックを使用したルミノールで、ケースサイズは44ミリ。
3デイズのパワーリザーブや300メートルの防水性も備えている。
スペック的には申し分ない。
木目調のケースに合わせているためか、針やインデックスなどがビンテージ風に日焼けしたような色合いにしてある。
なかなか味があるモデルです。