
日本とも関りの深いジラールペルゴ。
夫婦で時計ブランドを創業した同社の始まりですが、妻であるフランソワぺルゴの弟の墓は日本の横浜にあるという。
時計ファンの中では有名なお話です。
さてそんなジラールペルゴですが、ルーツをたどれば始まりは1791年までさかのぼります。
18世紀に誕生した現存する数少ない時計ブランドの一つでもある同社ですが、その技術力はやっぱりすごい。
複雑機構を載せたモデルには必ず使用されているのが同社のブリッジ。
文字盤上を左右にまたがるムーブメントを固定する器具のようなものなんですが、これがジラールペルゴの風物詩にになっています。
そんなブリッジは2018年の新作コンプリケーションでも見ることが出来るんですが、2018年のジラールペルゴの新作はすごい。
ジラールペルゴ ミニッツリピーター トライアクシャル トゥールビヨン Ref.99830-21-000-BA6A
モデル名にある通り、この腕時計には現在時刻を知らせるミニッツリピーター機能がついています。
各社この音の仕掛けのあるコンプリケーションモデルを作っていますが、音色の質を上げるためにいろいろ工夫が見られます。
ケースの素材をステンレス以外にしたり、共鳴板を設置したり、いろいろな工夫をしているんですが、ジラールペルゴのこの1本では、48ミリという大きなケースをチタンで製作していて、音の響きをより良くしようという工夫が凝らされています。
そういった工夫から時計自体も軽くなるという一石二バーズということが起こっています。
時計全体でたったの68グラム。
そして先ほどお話ししたブリッジの両脇にあるのが時間と分を表すインダイヤルなんですが、時計に詳しい人ならご存知だと思いますが、レギュレーター機構を使用しています。
レギュレーターとは時針と分針がばらばらになっている時計のこと。
時間の認識性は悪いですがそこがアートなんですよね。
そしてこの腕時計の最大の売りは3次元トゥールビヨン。
ジャガールクルトのジャイロトゥールビヨンやゼニスのコロンブスなんたらという3Dトゥールビヨンについては知っていましたが、ジラールペルゴも3軸のトゥールビヨンを作っていたんですね。
時計全体を眺めてみると、非常にバランスのいいレイアウトをしています。
とくにレギュレーターが好きな僕にとってはこういった配置はすごく好きなんですが、複雑機構を組み合わせまくった時計の内部を隅から隅まで覗けるという腕時計はやはり少ないので、主役であるコンプリケーションムーブメントを堪能できる腕時計というのはやっぱりうれしい。
部分的じゃなく全体がシースルーなのでストレスフリーなコンプリケーションだw
ミニッツリピーター、3次元トゥールビヨン、レギュレーターが搭載されれば数千万円はするでしょうが、定価は5100万円弱w
買えるのは一部の一部の人だけ。
というわけで、販売目的というよりは宣伝という感じの新作モデル。
2018年も各社すごいのをいっぱい出しているみたいだ。