
腕時計では薄いものか分厚いものが好きというので意見が分かれたりします。
時計の厚みというのはその人のファッションやテイストや価値観などが時計の大きさとまではいきませんが、結構反映するみたいで、薄いものや小さいものが好きなミニマリストなどは薄い時計が好きだったりすることがやはり多いみたい。
ですから、パネライのデカ厚ウォッチが好きな人には薄すぎる時計は難しいかもしれないし、逆にピアジェやブルガリのような薄い時計が好きな人にはルミノールなんかは刺激が強いかもしれません。
僕個人的には薄さに対するこだわりのようなものはないのでどちらでも行けますが、ピアジェの腕時計の薄さについてはやっぱり皆さんにお伝えしたい。
ピアジェといえばその名前から僕はずっとジュエリー系のブランドだと思っていましたが、実はムーブメントのスペシャリストであることがわかりかなりびっくりしました。
ピアジェ アルティプラノ アルティメート オートマティック
2014年には当時世界最薄の手巻きムーブメント、Cal.900Pを改良して出来たCal.910Pを載せた世界最薄の自動巻きモデルがこの2018年の新作アルティプラノ。
横から見るとさらに薄さが感じられると思いますが、ケースサイズ41ミリに対し、ケース厚がなんと4.3しかない極薄のモデルなので腕に張り付く感じでフィットするんじゃないでしょうか。
この腕時計の薄さはやはりムーブメント自体の薄さというのも当然あるんですが、この4.3ミリという薄さにはさらなる秘密があるそうです。
通常腕時計というのは、ケースがあって、風防があって、裏蓋があって、ムーブメントが入っているという感じですが、
ピアジェの薄型時計は、ムーブメントの地盤の役割をケースの裏蓋がやっているわけです。
つまり裏蓋にムーブメントを固定しているので、ムーブメントとケースの裏蓋が従来のムーブメントの役割をしています。
裏側はケースバックなのでそのままケースに固定して完成という塩梅です。
こういったアイディアは薄さへのこだわりからくるわけですが、ピアジェとブルガリの薄さ対決はまだまだ終わりません。
さて自動巻きである今モデルのさらなる薄さの秘訣は、ペリフェラルローター。
通常の半円または扇形のローターとは違い、ムーブメント外周部がローターになっている特殊な機構でこれのおかげで余計な厚みが出ないのが特徴。
そして、おもて面を見てみると、文字盤自体も省いているわけですw
オフセットになっている時間を計る時計部分はムーブメントに埋め込んであり、文字盤がムーブメントよりも低いところにあるというかなり面白い構造をしています。
これには全くもって、脱帽です。
自動巻き時計の場合、文字盤とローターでサンドイッチされるムーブメントですが、
ピアジェでは文字盤を取り除き、ローターを外周に設置し、それを裏蓋に固定するという手法をとって、薄さを実現しています。
これ以上薄くするとしたら一体どうするんだろうというところまで来ているような気がしますが、ピアジェはこれ以上の薄い腕時計を生み出すのでしょうか?
風防はとるわけにいかないし、、、w
というわけで、41ミリの18Kピンクゴールドケースの2018年の新作モデル。
定価は340万円ほど。