
スプリングドライブと呼ばれる日本が生んだハイブリッドな機械。
機械式時計のゼンマイとクオーツ時計の正確な水晶振動子の制御機能が合わさった画期的なミクスチャーがこのスプリングドライブ。
セイコーが生み出したシステムで、動力源を自動巻きに頼り、時間制御をクオーツに任せた機械式の時計をクオーツの正確性で味わうことが出来るムーブメントなのです。
日本正規高級時計協会のAJHHが高級時計を広めようと2018年に発表したモデルが少々話題になっています。
なにせ監修したのが作曲家で、アイドルなどのプロデュースを手掛ける秋元康さんだからだ。
グランドセイコー 秋元康氏プロデュース AJHH特別限定モデル Ref.SBGA371
というわけでこのモデル。
ピンクの文字盤が日本らしいデザインといえる1本で、AJHHの役目を果たしたのがグランドセイコーなのです。
日本を代表する高級時計メーカーのグランドセイコーのロゴが大きくピンクの文字盤上で存在感を放っています。
日本といえば桜ですから、桜の色合いをイメージしてこのカラーリングにしたのかもしれません。
なんにせよ、なかなか綺麗な1本。
世界限定、いや日本限定というほうがただしいのかな?で、500本しか生産されないというリミテッドモデルなのです。
直径39ミリという大きさも日本人の腕の細さに合わせて製作されています。
この腕時計を作る際、時計を監修した秋元康氏とセイコーは何度も打ち合わせを繰り返したという。
これまでどの時計でもあまり見かけないピンクを文字盤に採用したり、付属のレザーストラップをつけたり、9時のインデックスを赤にしたりといろいろな詳細がこれまでとは違った特別なモデルになっているのがよくわかります。
9時という日本人にとって重要な時間帯となる時間を朱色にするなど、時計のサイズや文字盤色などと同様に、日本人好みに設計してあるのが見て取れます。
AJHHのコンセプトでもある『人生の節目に腕時計を』と秋元康氏の『時計を着替えることは、人生を変えるきっかけになること』という彼自身の哲学とが合わさって生まれたのがこのグランドセイコーのスプリングドライブの1本で、何もかもが日本人用に作られています。
これまでにない文字盤色が大きなインパクトを与えるデザインですが、この時計自身、人生を変えるきっかけになるんじゃないかなと思います。
持つもので変わる自分の心構え。
これまでの堅かったイメージから一新、日本らしい桜のピンクで腕元を飾ってみると心も明るく気分も晴れるかもしれない。
それにしてもいい色だ。