
トゥールビヨンは高い。
そりゃあそのはず、非常に高い技術を要する機構ですから、だれでもは作れません。
そのうえ部品点数も多く、時計の精度を高める機能を備えている機構ですから、これが搭載されると時計の価格が3倍くらいにはなります。
掛け算方式で時計の価格が上昇するわけです。
これにゴールド素材やプラチナ素材が加わるととんでもない金額に早変わりするw
そもそもトゥールビヨンという機構は振動するテンプ自体が回転することで、重力を受けるポイントがローテーションされるため、その場に置いておいても受ける重力の影響を分散させることが出来る仕組み。
テンプのヒゲゼンマイが重力の影響を受けると行と戻りの振れ幅が微妙にですが変わってきます。
縦方向に受けても影響があるわけですが、そのヒゲゼンマイに与える重力を分散した状態で精度を出しておくとどんな向きで使用しようと精度が狂いにくいということが言えます。
例えば掛け時計のように腕時計を縦において24時間図る場合と、逆さにしておく場合ではテンプの振動数に微妙な違いが出てきます。
それを平均化しようというのがトゥールビヨンなんですが、そんな回転テンプを考案し、生み出したのがブレゲさんなのです。
ブレゲという天才時計師は時計の歴史を2世紀早めたともいわれる時計の歴史上最も偉大な人物の一人で、ブレゲさんの名前がそのまま時計ブランドとして現代でも歴史が続いているわけです。
ブレゲ クラシック トゥールビヨン エクストラフラット オートマティック 5377 Ref.5377PT/12/9WU
例えばこのモデルは2014年に発表されたブレゲのコンプリケーションなんですが、ブレゲさんが開発したトゥールビヨンがブレゲに宿った1本で、8月のお盆を前に先祖返りしたようなイメージでしょうか。
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違うかw
このモデルはプラチナ製の42ミリのケースにトゥールビヨンとパワーリザーブインジケーターが載せられた、レイアウトとしてはシンプルな腕時計なんですが、中に搭載されているムーブメントはシンプルの真逆w
7ミリのケースに収まっているムーブメントCal.581DRはケースに収めるために3ミリまで薄くされた極上のムーブメント。
トゥールビヨンとパワーリザーブインジケーターを載せた自動巻きであるにも関わらず、ペリフェラルローターなどを使用して最大限まで薄くしてある素晴らしいとしか言いようがないムーブメントなのです。
ギョーシエ、ブレゲ針、ローマンインデックス、ケースの形状など、古典的な要素が満載な1本ですが、シリコン製のヒゲゼンマイやチタン製のトゥールビヨンケージを使用するなど最新の技術を使用したお金がかかった1本で、定価は1900万円くらいと、欧州のスーパーカー並みの価格です。
それくらいの価値がブレゲのトゥールビヨン搭載のプラチナ製の時計にはあるわけですが、トゥールビヨンと言えばブレゲですから、オリジナルという感じがしてやっぱり良い。
というわけで、トゥールビヨンなら一番おすすめしたいのがブレゲ1本。
プラチナを使用しているのでかなり高額になっていますが、金額はあまり問題じゃないという人には是非ブレゲのトゥールビヨンをおすすめしたい。