
1868年に創業し、2018年で生誕150周年を迎えたIWCの特別モデルや新作がSIHHで発表されてしばらく話題になっていました。
僕の中ではあの青いラッカー仕上げのポルトギーゼやポートフィノがいまでも気になるんですけどね。
そんなIWCですが、IWCが創業される10年前に今は無きミネルバと呼ばれる時計メーカーが存在し、かつては世界最高のクロノグラフメーカーとも謳われていたメーカーだったんですが、時代の流れには逆らえずその名声や実力に関係なく時計メーカーとしての歴史は閉じられましたが、
2006年にはモンブランの傘下に入り、その時計作りの技術をモンブランの腕時計に宿すようになりました。
同ブランド内の1858と呼ばれるシリーズはミネルバのオマージュとしてミネルバが創業した年をそのシリーズ名にし生まれたものなんですが、モンブランの中に宿ったミネルバの魂が存在している感じがしてムーブメントマニアにとってはそのブランドがなくなったとはいえやはりまだ気になる存在なんじゃないかなと思われます。
モンブラン 1858 オートマティック Ref.117833
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このモデルは2018年の新作として誕生したシンプルな2針のモデルなんですが、40ミリのステンレスケースに合わせられているベゼルは銅製のもの。
ゴールドとのコンビはたくさんありますが、ブロンズとのコンビモデルはさすがにあまり見かけません。
針の感じもパイロットっぽくて味がありますが、合わせられたエイジドカーフスキンのレザーストラップとも調和が良く取れています。
モンブラン 1858 モノプッシャー クロノグラフ リミテッドエディション100 Ref.117834
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1858年創業のミネルバの160周年を記念して登場した、美しい手巻きムーブメントを携えるクロノグラフ。
自動巻きのクロノグラフでは見えない輪列などの機械的な部分が手巻きだとクロノグラフに携わる部品なども合わせて拝見できます。
面取りなど、綺麗に仕上げられたムーブメントをのぞけるだけでも十分な価値がある1本。
40ミリとい小ぶりなケースで、ブライトリングが生み出すまでは一般的だったワンプッシュクロノが時代を感じさせます。
非常に綺麗にまとめられたクロノグラフと言えます。
世界限定100本の貴重なモデルです。
モンブラン 1858 ポケットウォッチ リミテッドエディション100 Ref.118485
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そして3本目はポケットウォッチ。
60ミリのチタンケースの懐中時計が2018年の新作モデルとして発表されましたが、登山家に向けたエクスプローラーウォッチで、ブランドの名前であるモンブランもまたスイスフランスにまたがる標高4810.9mの有名な山でこの懐中時計が生まれたのもそこからかもしれません。
外側の蓋は方位磁石になっていて、冒険時計としても本格的に使用できる仕様になっていますが、欲を言えばファーブルルーバのように高度が分かれる機構が搭載されていればよかったんですが、欲張りすぎでしょうかw
文字盤には天然石のデュモルチライトが使用されていて、非常に綺麗な1本に仕上げられています。
これも世界限定100本のリミテッドモデル。
というわけで、ブランドとしては存在しないミネルバですが、その魂はしっかりとモンブランに今でも宿っています。
そんなミネルバが誕生したのが1858年、その4桁の数字をシリーズ名としたモンブランの腕時計はこれからもずっと生き続けることでしょう。