
Sinnはドイツ空軍の元パイロット、ヘルムートジンによって始まった時計ブランド。
もちろんドイツ国籍のメーカー。
特殊時計ということで主にドイツの特殊警察やミリタリー系の時計を制作しているブランドですが、
中にはクラシックでオシャレなレギュレーター 6100というモデルもある。
しかしジンの時計はどれも手の込んだ腕時計で、ドライカプセルやアルゴンガスを充てんして腐食などを防いだり、
特別な潤滑油を使用したり、急激な過酷な温度変化でも動き続ける腕時計を作っている。
EZM3には正直ちょっと驚いた。
2017年の新作にとても面白いモデルが登場した。
image by www.deployant.com
Sinnが生み出したのはドクターヘリの医師や救命医の為に作った特殊な時計で、
- カウントアップ式インナーベゼル
- カウントダウン式インナーベゼル
- 脈拍数を即座に計測するためのパルスローター
を時計に組み込んだ、緊急医療現場のための腕時計だ。
「プラチナの10分」と「黄金の1時間」の為に作られた1本だ。
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僕は実はドイツに住んでいたことがある。
そのとき良くオレンジ色の救急ヘリコプターが病院と現場を往復していたのを見かけたのものだ。
そういったことが日常茶飯事で、さすがドイツだなと感心してやまなかったのだ。
この腕時計が作られたのも救命医のためかもしれないが、結局は患者の為になるわけです。
なんと素晴らしい腕時計だろう。
医はジン術という言葉がぴったりだ。
うまい!w
この手慣れた手つき。
まさにジンマニアと見た!
違うかw
しかもこの時計、耐磁性もある。
マグネティック・フィールド・プロテクションと呼ばれる特殊な裏蓋で、8万A/mという耐磁性能を保持している。
正確な時を計測しなければならないからこそ、このように配慮されているのでしょうが、
あらゆるモデルにそこまでやるか!とちょっと感心。
image by www.sinn-japan.jp
そしてこの時計のもう一つすごいところは、
先ほど記述したドライカプセルが載っているところ。
ケース内の湿気を吸収するという、
水とりぞうさんドイツバージョン時計エディション的なカプセルで、
オーバーホールの時にこれを交換すれば良いというもの。
これは結構、時計にとっても画期的で盲点だったはずだ。
さすがドイツ人、賢い。
しかも、
この時計防水性も200mと、かなりある。
リューズは非ねじ込み式にもかかわらず。
ムーブメントはETA2836-2を使用しており、最大稼働時間は38時間とちょっと短め。
44mのケースは大きいが視認性を守るためにはこのくらい大きくなくちゃいけない。
世界限定300本ですが、これは医療現場などで活躍できそうなので、限定にはしてほしくなかった。
Sinnからまた新たな特殊時計が誕生して僕もなんだかワクワクしている。
もっとこういった人々の助けになるような時計が登場すればなと思っています。