オメガ・スピードマスタームーンフェイズ・ムーンウォッチの月・月が物語るブランド哲学

1969年はいろんなことが起こった年だった。

ゼニスやブライトリングは世界初のクロノグラフ機構搭載自動巻きムーブメントを発表するし、

NASAはオメガを連れて宇宙に飛び立った。

本当のコスモグラフ(コスモ=宇宙 グラフ<=クロノグラフ)はオメガで宇宙空間から月にたどり着いたとき、

スピードマスターはムーンウォッチとなった。

ムーンウォッチの名前の由来はもちろん月に降り立った初めて+唯一の時計だからで、

ムーンフェイズが付いているからではない。

しかし、月に降りたからってムーンフェイズがないなんて不公平だと思っている方。

そんな人はいないでしょうが、

ムーンウォッチにムーンフェイズがあったらやっぱりいいんじゃないか、

と。。

もちろん、ムーンウォッチと呼ばれるくらいですから、

バリエーションはきちんと用意している。

ムーンフェイズの腕時計は各社いろいろ作っていますが、

僕がいつもチェックするのは月の表情。

この月の色合いや表情にはブランドのイメージや哲学がそのまま反映されている様に感じる。

例えばブランパンの月。

この素敵な表情をご覧あれ。

ブランパンのムーンフェイズの月は個性の強いところが特徴で、

トランプのジョーカーのようなイメージ。

昔の古典的な絵を思い出す。

ブランパン自身も古典的なデザインで勝負し、

創業以来、丸形の機械時計しか作っていないという信念は称賛に価する。


image by watchesbysjx.com

そしてロレックスのムーン。

ロレックスのムーンフェイズの月は本物っぽいですが、

これは素材は隕石。

隕石の表面をエタノールと硝酸でエッチングし腐食加工を施している。

時計作りに真摯に向き合うロレックスらしく、

作り込んでいる感じが見て取れる。

そしてオメガの月。

本気だ。

本物の月を知っているのは実際オメガだけ。

月に行ったのは俺たちだけだ。

と言いたげな感じにも見えるこの本気の月。

本当にムーンウォッチとしての誇りを感じる。


image by www.speedywatches.com

ケースによっては月の色が変わったりして、

デザインに合わせて色使いを分けたりしている。

オメガには僕が知っている範囲では2種類のムーンフェイズウォッチが存在する。


image by www.speedywatches.com

まずはこっちのムーンフェイズが上にあるモデル。

これは最初にあった動画のモデルとは逆に12時位置にムーンフェイズがある。

ムーブメントの関係だろうが、

こっちのほうは手巻きムーンフェイズ。

そして次は自動巻きの方のムーンフェイズ。

こっちの自動巻きの方はムーブメントのスペックがかなり高い。

シリコン製のヒゲゼンマイと載せたキャリバーCal.9904を搭載している。

シリコンなので耐磁性があるんだろうなと思っていたが、

ムーブメントのその他のパーツに非金属物質を使っていて、

耐磁性能を120万A/mまで高めている。

これ、ミルガウスの15倍。

ツインバレルなので60時間という長さのパワーリザーブも確保している。

オメガは耐磁性能に特化したブランドでもあるようだ。

こんな感じで手巻きと自動巻きでそれぞれ作っている。

スピードマスターは世界で唯一のムーンウォッチを名乗ることを許された腕時計で、

月に降り立った最初で唯一の1本。

それまでにはNASAが実施する過酷な耐久テストがあったし、

それに合格してからも何年に1度かはテストが行われる。

そのテストに合格したという名誉と月に行ったという事実からも、

オメガには自負があるのだと思う。

世界で唯一のムーンウォッチだという誇りをムーンフェイズの月からも伺い知ることが出来る。