
機械時計には2種類ある。
ローターが回転して自動で巻き上げてくれる自動巻きと、
自分でリューズを回してパワーリザーブを貯金する手巻き。
どちらが多いかというと自動巻きの方が多い。
自動巻きのメリットとしてはやはりつけてるだけで何もしなくてよいというのが大きい。
毎日腕にするなら自動巻きでも良いと思う。
一方手巻きのメリットといえば、
自分で巻き上げられるというところ。
毎日しない時計というのも中にはある。
とくに時計をたくさんコレクションしている人にとっては、
年次カレンダー(アニュアルカレンダー)や永久カレンダー(パーペチュアルカレンダー)がついたものは止まっては結構面倒。
2日に1回くらい手で満杯まで巻いておけばつけなくてもいいのでそういう点でも手巻きは結構便利。
まして時計が7デイズとか超ロングパワーリザーブな場合は一度巻いておけば1週間放っておけるので毎日しないなら、
手巻きが良い。
世の中にある機械時計の多くは自動巻きで、
敢えて手巻きを選ぶというツウな人たちもやっぱりいるわけです。
今日は何本かおすすめの手巻き時計を僕の好みで挙げてみたいと思う。
IWC ポートフィノ・ハンドワインド・デイ&デイト Ref.IW516203
まずはポートフィノ。
IWCはやはり手巻きというイメージが強いブランド。
手巻きだと自社ムーブメントでやはり気持ちがいい。
美しい時計はやはりこのブランドに限る。
ポートフィノもポルトギーゼと似たエレガントな雰囲気を持っていて、
この1本も、
2枚のディスクで変わるビッグデイトが付いたデザインが印象的な綺麗なゴールド製ウォッチ。
針、インデックス、ケースがすべて金で調和のとれた美しいスタイルが目を惹く。
45mm、13mmケースのデカウォッチでかつてのポルトギーゼの逸話を思い出すような時計。
存在感のあるケースにはサントーニ社のレザーストラップが装備され、
ますます高級な腕時計に仕上がっている。
30m防水とダイバーズ並みの防水性は無いが日常生活では十分すぎる能力。
普通は30mも誰も潜らないw
さきほど話したように8デイズのロングパワーリザーブを誇り、
実用性のかなり高い腕時計でなおかつ美しい。
これがIWCのスタイル。
実用性や機能性を美しさでまとめる。
美しさで言うとこのブランドの右に出る者はそうはいない。
ホワイトゴールド製のモデルも存在し、
互いに放つ輝きや雰囲気が全然違う。
両者ともに美しい手巻きでかウォッチだ。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1 191.032
2つ目はランゲ&ゾーネのランゲ1というクラシックなモデル。
ドイツ発の最高級時計メーカーで、
国内最高の時計ブランドと言っても良い雲上時計の一つ。
直径38.5mmとやや小ぶりで、
クラシックで伝統を重んじたスタイルを踏襲する。
このモデルもビッグデイトで表示する日付機能が印象的で、
日付の視認性は抜群に良い。
通常の時計とは違ったレイアウトを持ち、
アシンメトリーにデザインされ文字盤の左側で時刻を、
5時位置にあるインダイヤルで秒をカウントし、
3時位置にあるインジケーターで残りの稼働可能時間を表示している。
最大稼働時間は72時間と3日のロングリザーブを誇り、
手巻きとしてはとてもありがたい。
これまでの日付変更機能に改良が加えられ、
0時になると瞬時に日付がかわるデイトジャスト機能にモディファイされた。
とにかく美しいレッドゴールドで、もはやいうことは何もない完璧に近い手巻き。
カラー展開もホワイトゴールドも用意され、
ユーザビリティも考慮してある。
予算が許す限り1本持っておきたいドイツの最高傑作。
ジャガールクルト マスター8デイズ パーペチュアル Ref.Q1618420
ジャガールクルトのマスターシリーズ。
マスター1000時間コントロールにパスした超タフな精密時計だ。
これだからマスターシリーズはロレックス並みに信用のおける腕時計。
2つの香箱を搭載したツインバレルで8デイズのロングリザーブを実現した自社製ムーブメントCal.876-440Bを搭載している。
もちろん手巻き。
40mmケースに収まるすごいムーブメントで、
2100年まで調整不要な永久カレンダー入り。
永久カレンダーとロングリザーブさらに手巻きというかなりユーザビリティの高い組み合わせが、
ジャガールクルトで実現した嬉しい限りの1本。
クールで大人っぽいデザインが特徴的なジャガールクルトが綺麗にまとめた複雑機構搭載のマスター8デイズは、
ジャガールクルトの哲学を体現化したかのような時計。
美しさと複雑機構が融合している。
ジャガールクルトにしか出せない雰囲気を本機でも放っている。
このモデルは2色展開だが一方はホワイトゴールでなくてステンレス。
ジャガーの複雑機構搭載モデルながら割と低価格で楽しめるシリーズ。
もちろんレッドゴールド製はそれなりにする。
ウブロ クラシックフュージョン パワーリザーブ8デイズ キングゴールド Ref.516.OX.7080.LR
ウブロのクラシックフュージョンが4本目。
ウブロで手巻きはかなり珍しい気がする。
しかも8デイズのパワーリザーブ。
クラシックフュージョンということで割とシンプルだがウブロ独特のゴージャス感は健在。
10時位置にデザインされたパワーリザーブインジケーターはデザイン的にも配置位置的にも新しい。
とにかくウブロらしい1本で45mmの大きなケースは圧巻。
存在感抜群でシースルーバックから覗くウブロの手巻きムーブメントはやはり斬新。
ウブロが好きな人には是非おすすめしたい飽きの来ない1本。
最後はパネライのルミノール。
パネライには手巻き時計が結構多い。
その中で僕が好きなのはやっぱり18金のルミノール。
8デイズのロングパワーリザーブとGMT機能を持っている1本で、
機能的にもありがたいと思い5本目に選んだ。
海外に渡航する人にとってGMTはやっぱり便利。
それがパネライで18金で実現しているというのはファンにとってはうれしい。
飛行機の中で暇になったらリューズを巻き上げるのも良し。
そういう使い方がるのも手巻き式の機械時計。
小学校の目標で手悪さをしないなんて言うのがあったが大人になった今では手巻き時計で手悪さし放題だw
そんな楽しみが味わえるパネライのレッドゴールド製のルミノールは実物を見るとやっぱりすごい迫力。
44mmのデカ厚ウォッチはやっぱり存在感があって良い。
ブラウンレザーと相まって高級感と遊び心、そしてシンプリシティが融合したイタリアの妖艶な雰囲気を放つ1本に仕上げられている。
とりあえず5本ほど僕の好きな手巻きウォッチを厳選してみた。
各メーカー手巻きということで、
8デイズなどのロングパワーリザーブや永久カレンダーなどの複雑機構を搭載している。
やはり手巻きというとそういう性能や機能とドッキングすると便利というわけだ。
手巻き、ろんぐぱわ、永久カレンダーの3つは相互に助け合っている感じ。
手で巻く、自動で巻きあげるの1元的な違いではなく、
巻き上げる方式が違うというのはそれ以上に意味があるということが改めてわかった。
自動巻きも良いが、手巻きに目を向けてみるのもありありのアリゲーターというわけだ。
机の下で手悪さして怒られた懐かしい日々。
大人になった今、リューズを巻き巻きしても怒られることはもうない。