
レベルソと絵画の融合・葛飾北斎の富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』
腕時計というものは芸術作品だと言えます。
特に機械式時計の場合、数百の小さな部品が集まって正確な時間を刻む様子は芸術と言わずして何と言えましょう。
自動巻き手巻きにかかわらず、歯車の数や、その歯車の歯の数、そしてその大きさなどが緻密に計算され、どんな時でも高い精度を保ちつつ時刻を知らせる工業製品はまさにアートと言えます。
これが3次元の芸術。
そして2次元の芸術と言えばやっぱり絵画。
世界には有名な画家が多数いますが、日本の優れた画家のひとりに、富嶽三十六景で知られる葛飾北斎がいますが、世界でも一番有名な日本人の画家かもしれません。
ヨーロッパの美術館などでも北斎展が開かれることがよくあり、海外の知り合いにも北斎の図鑑を持っている人がいるくらい富士山の絵が世界中に浸透しています。
そんな2次元のアートと3次元のアートが融合した腕時計が、ジャガールクルトから近年発売されました。
レベルソ・トリビュート・エナメル
葛飾北斎
この1本。
ジャガールクルトのレベルソの特徴は、なんといてもケースを裏返せる仕様になっているところ。
ここが他の腕時計にはない特徴なんですが、この裏蓋に先ほどお話しした、葛飾北斎の富嶽三十六景の中でも一番有名な『神奈川沖浪裏』が描かれているのです。
どうやって描かれているのかと言うと、グランフーエナメル技法と呼ばれる方法で、エナメルで絵を描いた後に、1000度以上の高温で焼き上げるという工程を踏んだ技法で、16世紀、17世紀の技術が今でもこういった感じで腕時計にも使用されているんですね。
このグランフーエナメルは、ブランパンや、ブレゲ、ユリスナルダンなどの古い時計メーカーでも文字盤に使用している技法で、艶やかでマットな陶器質の質感は何とも言えない氷上を見せています。
今回のレベルソの特別モデルの裏蓋にグランフーエナメルの技法で絵が描かれていますが、文字盤にもグランフーエナメルが使用されています。
通常のレベルソのダイヤルと比べても出している雰囲気が全く違った腕時計に仕上がっているんですね。
非常に味わい深いのグランフーエナメルで、腕時計好きの中でも焼き上げたエナメルダイヤルに行く人は玄人志向の人たちだと言えるでしょう。
レベルソと言う腕時計自体、玄人に向けたシリーズですから、グランフーエナメルとレベルソを掛け合わせた特別モデルはとてもナイスなアイディアだと言えます。
まだまだ種類があるの?
ジョルジュ・スーラ
徐悲鴻
レベルソの絵画コラボモデルにはまだあと2つ作品があって、フランスの画家、ジョルジュスーラと中国の画家、徐悲鴻の作品が裏蓋に描かれたモデルがあります。
合計3種類の絵画モデルのレベルソが発表されたわけなんですが、ジョルジュスーラのモデルは『グランド・ジャット島の日曜日の午後』を、徐悲鴻のモデルは、彼が得意とした馬の水墨画から着想を得てデザインされています。
それぞれ3モデルとも、世界限定8本のみの限定作品で、非常にコレクション性のあるシリーズだと言えます。
このモデルなら3本同時に購入する人も多いんじゃないかと思います。
芸術作品の3部作となると、3つ揃って本来の価値があるわけですから、富裕層の方には是非3つとも集めてもらいたいですね。
ばらばらになっているとなんだか残念な感じがしますからね。
ちなみにケース素材には限定品らしく、ホワイトゴールドが使用されています。
ゴールド素材の腕時計はジャガールクルトではちょっと珍しいですが、これら限定作品にはリミテッドエディションらしく、高価な素材が使用されています。
どうせならプラチナ素材でも良かったと思うんですけどね。
世界で24本しかない芸術作品なら、どんなことをしても売れるでしょうからねw
特にジャガールクルトの腕時計ですから、コレクション性も価値もとても高い。
まとめ
硬派なイメージが強いジャガールクルトですが、今回のように絵画作品とコラボした芸術作品を一挙に3つ発表しました。
これら3モデルは、正直かなり価値ある品物だと僕には思えるんですが、世界を代表する画家の作品とコラボしていることから、腕時計好きのみならず、芸術作品を収集する富豪にとっても興味をそそられる作品なんじゃないかなと思います。
ましてや、これらの作品を作っているのが世界でも指折りの名機械時計メーカーのジャガールクルトですから、コレクション価値の高い作品だというしかありません。
機械式時計のコレクターの多い日本人にとっても、葛飾北斎の富嶽三十六景が描かれていれば他人事ではありませんから、3種類全部揃える人が日本でも現れるかもしれません。
このような芸術作品が日本にあるとなると、結構うれしい気持ちになります。
スイスのジャガールクルトと日本の絵画がコラボしただけでもなんだか朗らかな気持ちになるのは僕だけでしょうか
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